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第13回 組織行動論・人的資源管理論
主体的に学ぶ姿勢を身につけるために―
成蹊大学経済学部経済経営学科教授 義村 敦子(よしむら・あつこ)
プロフィール
慶應義塾大学商学研究科博士課程修了。商学博士。1997年着任。専門は組織行動論および人的資源管理論。モチベーションを向上させる人材マネジメンのあり方について研究。科学技術者や医療従事者を対象にした実証研究を進めている。主な著書に『基礎研究者の職務関与と人的資源管理』(単著:慶應義塾大学出版会)、『組織のセルフマネジメント』(共著:白桃書房)など。
組織行動論・人的資源管理論とは
 「試合に向けてモチベーションを高めていきたい」― 大きな試合を目前に控えたスポーツ選手が発言をするのを最近よく耳にします。このように身近になったモチベーション(動機付け:目標達成に向けて取り組む意欲のプロセス)やリーダーシップ(組織目標達成に向けて集団をまとめ導く力)など、組織における人間の行動や心理について研究するのが組織行動論です。
人的資源管理論では、ヒト、モノ、カネ、情報という経営資源のうち、最重要なのはヒト(=人財)であると考え、働く人のモチベーションを引き出す人財マネジメント方法を模索しています。仕事手順のマニュアル化はファストフード店で接客をするには有効ですが、なぜ新製品を企画するには有効ではないのかなど、人財マネジメントの理論や施策について学びます。
学生の意見を求める授業

ともすると教員から学生への一方的なコミュニケーションになりがちな大教室の授業ですが、学生が理論や知識を覚えるだけでなく、自分の頭で考えて主体的にそれらを活用できるように指導することを目標にしています。「人間行動と組織」では、大学における大学生の行動と心理について受講生自身が考える材料を提供するよう心がけています。例えば、キャリアや職業選択に関する諸理論を学んだ後には、それらの知識を生かして、自分のキャリアプランを実現させるために現在すべき勉強や活動は何かを問う授業内レポートを課したり、モチベーションに関する理論を学んだ後には、学生各自が実際に悩んでいる二つの進路(大学院進学と企業就職など)について、モチベーションの大きさを比較する作業を行います。「人的資源管理」では、企業が成果主義的な報酬制度を導入する際はどのようなことに留意すべきかなどを具体例を示して解説します。フリーターや日本の労働力人口減少に関してはデータをなるべく豊富に提示しながら現状を解説した上で、各自が対策案を考えるよう促します。

実践の場としての少人数演習

演習は、学生が理論や知識を活用して主体的に学習活動をする場と位置づけています。「日本発の組織イノベション」を統一テーマにした三年次の応用発展演習では、関心を持った組織が現実の課題を克服して格段と良くなるためにはどうすればよいかについて提言をします。そのために、自主的に編成した実習班で、企画書作成→アンケート調査実施→データ分析→考察→口頭発表→報告書作成を実施します。これらのプロセスを通じて、チームワークの難しさや面白さ、リーダーシップの大切さ、主体的に問題解決法を考える重要さを体験してくれることを願っています。四年次にバージョンアップできた調査研究は「卒業研究」の成果として厚生労働省や成蹊大学キャリアセンターなど実際の提言先に提出しています。

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