学部の学び
教員・学生・卒業生を通じて学部の学び(モデルケース)を紹介
— 学生たちは、どのような学びに触れ、成長し、社会に羽ばたくのか —
 成蹊大学は、少人数教育による教員と学生の距離の近さを大切にし、学問と人格のバランスのとれた人間形成を図りながら、学生一人ひとりの個性を伸ばす教育に取り組んでいます。自ら仮説を立て、科学的に立証し、他者に伝えていくということを学修する大学教育においては、研究の動機となる「好奇心」はもとより、他者と考えや意見を交換しつつ、自分の考えを形成していく力が必要不可欠です。学生が、どのような教員と出会い、何を学び、学んだことを実社会でどのように活かしているのか、ここではひとつのゼミ(演習)・研究室の、教員・在学生・卒業生のコメントを通して、学部の学びについて紹介します。
経済学部 Faculty of Humanities
教員/在学生/卒業生
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  • 教 員
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  • 在学生
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  • 卒業生
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井出 多加子 教授
成蹊大学 経済学部 経済経営学科とは
「経済学」と「経営学」の相互理解で
実践的な問題を解決していく力を養います
 実社会では、経済と経営の問題がそれぞれ単独で起こるわけではなく、複雑に関係し合って発生するものです。これまでは、理論やデータの分析が中心の経済学と、個々の企業の研究が重視される経営学は、異なる分野の学問と考えられてきました。しかし実際の社会に出た際には、経営上の問題解決を図るために経済学的なデータ分析が前提となるなど、ジャンルの垣根を越えて経済経営の両視点が必要となります。経済経営学科では、この2つの視点をバランスよく備えることで実践的な問題解決能力を身につけられるよう、経済学と経営学を統合しました。学びにおいては、まず経済学、経営学の基礎を理解し、その後の年次において、自身の興味に即した分野を選択し、専門性を深めていきます。その知識を活用しながら、実社会で起きる問題を解決できる力を身につけます。
情報分析プログラム
学びの内容
フィールドワークで得た経験から
地域に元気を与える方法を考えます
 私のゼミでは、地域活性化をテーマに、主に街づくりと再開発事業の分析、調査を行います。複数の大規模商業施設でフィールドワークを実施し、開発パターンの異なるプロジェクトを題材に、多面的な観点から分析を進めています。教室でテキストを読んでいても、その街の雰囲気や人、交通の流れまでは理解できません。実際に現場に出向くことで、課題解決の糸口をつかむことがフィールドワークの狙いです。教員側が最初から課題解決の答えを用意するのではく、学生自身の感性から導き出されたオリジナリティのある考えを大切にしてもらいたいと思います。

 今私のゼミで活動している井上君のグループは、「災害ボランティアは、地域復興のために何ができるのか」というテーマに取り組んでいます。自ら興味をもち、東日本大震災のボランティアに行った学生や、年に数回海外ボランティアに参加する学生もグループにおり、現地での実体験から得た知見や経験を情報交換しながら協力して研究を進めています。その中で彼らは、「現地に行けば費用がかかる」というボランティア参加の阻害要因に着目しました。「ボランティアにはお金がかかる」というイメージが強ければ、なかなか人は集まりません。そこで、ボランティアに観光の要素を加えてみては、という新たな視点をアドバイスした結果、彼らがたどり着いたのが、「ボランティアツーリズム」という考え方でした。これは、観光や地元の人との交流を楽しみつつ、ボランティアも楽しみながら活動そのものを長く継続させていこうというものです。このように、学生に課題を発見させ、問題解決を図る過程にヒントを与え、自分だけの答えを見出せるようサポートしていくことが私たち教員の役割だと思っています。

 また、授業外においては、ゼミの卒業生を招き、学生が直接話しをする機会を設けています。学生が、現在抱く課題を解決するためのきっかけづくりと同時に、実際の社会経験や仕事に向けた考えを卒業生から聞くことで、将来の進路を決める一助となる環境を整えています。
どのように成長してもらいたいか
失敗から学べる人が、社会人として大きく成長できます
 ある学生が、仮説を裏づけるためにアンケートを作成し回収を行ったところ、思うような結果を得られないことがありました。そこで、その学生は実践から得られた結果を基に行ったアンケート調査そのものについて論理的に検証し、なぜ思うとおりの回答を得られなかったかという原因を考え、改善点を見いだし、次のアンケート調査で結果を出すことができました。経済学は、仮説を立て、実践をしながら理解を深めていく学問だと、私自身は考えています。自分で問題点に気づき、その問題解決の糸口を見つけることで、初めて自分の知識になるのです。そのためには、何事も恐れず挑戦・実践し、失敗原因の検証から多くを学ぶ姿勢が大切です。私たちはその失敗を補正し、自ら正しい解決へ向かう道筋へ向かえるよう手助けします。学生のみなさんには、つまずいても自分で立ち上がるタフな人材に育ってほしいと思います。
教員から受験生へのメッセージ
チャレンジ精神とバイタイリティが、
学びに感動をもたらします
 学生には気づく感動を経験してほしいと思っています。それにはやはり、自分で行動を起こさなければなりません。頭で考えるだけでなく、実際に現場に足を運んで確かめるというフットワークの軽さをもった学生に来てほしい。チャレンジ精神とそして転んでもただでは起きないバイタリティをもって入学してきてください。私たち教員は、そんなへこたれない学生を待っています。
井上 貴晴 さん
成蹊大学 経済学部 経済経営学科を選んだ理由
地域活性化につながる将来の目標を
具体化できると思いました
 高校時代に地域ボランティアに参加したことがあり、その経験から、「将来は地域活性化を手助けできる職業に就きたい」と目標を定めていました。そして自分の目標にかなう大学を調べていたとき、成蹊大学経済経営学科は地域活性化をテーマとした授業やゼミがあることを知り、魅力を感じました。また、成蹊大学が就職支援に力を入れているという情報を、塾のチューターの方や受験情報誌から得ており、厚い就職支援を受けることで目標がかないやすいということも、大きな志望理由のひとつでした。

 入学後は、積極的に地域活性化をテーマとした学びを探していたので、このテーマを扱う井出先生の授業には興味をもって参加していました。その中で教えを受けた、座学だけでなく実際に地域を訪れるというフィールドワーク主体の授業スタイルに惹かれたことが、井出先生のゼミに入るきっかけとなりました。
学びの内容
先生から学んだことが
研究を自ら前進させる力になります
 私は、新潟中越地震の際、被災地へボランティアに行ったことがきっかけで、被災地の復興の必要性と地域活性化の難しさに問題意識を抱いてきました。ゼミでは、同じように自分の地元や地域をいかに元気にするかというテーマをもって参加している学生が多く、議論も活発になります。私たちのグループは、東日本大震災の考察と、被災地でのボランティアについて調査し、いかにボランティア活動を継続、拡大させるかということについて研究を進めています。

 ボランティア活動をブームとして終わらせるのではなく、継続的に根づかせるにはどうすればいいのか。何度も話し合っているうちに、海外ボランティアの経験があるメンバーの発言と先生のアドバイスで思いついたのが「旅行」でした。旅行とボランティアを融合させた「ボランティアツーリズム」。このキーワードにたどり着き、研究は飛躍的に進みました。

 時間に追われがちな日本人にとって、旅行は大切な余暇の使い方になっています。ボランティアツーリズムは、この点に着目し、旅行とボランティアを融合させることによって、参加のハードルを下げ、旅行のように身近な活動として根づかせていこうという考え方です。「新しいアイディアは、既存の物事の新しい組み合わせでできている」という先生のアドバイスが、観光という別の視点を加えるという発想に結びつきました。

 井出先生のアドバイスによって私が学び取ったことは大きく分けて2つあります。ひとつは「現場を知る」こと。井出先生がフィールドワークを大切にするのは、テキストだけを読んでいてはわからない街の匂いや雰囲気など、体感として現場を知ることで正しい理解を得られるからです。私は、現在の研究がまとまった時点で被災地へ行って生の声を聞き、自分の仮説が正しかったのかを検証したいと考えています。

 もうひとつは、「実践する」こと。研究によって得た成果は、実際に社会へ向けてプレゼンテーションすることで、客観的な評価を得ることができます。私たちの研究は、企業や行政の担当者の方への提案を目標としており、実社会の中で私たちの出した結論が通用するのかということを確認したいと考えています。例えそれが失敗したとしても、次のステップに役立つ課題が見つかるはず。それが「実践と失敗、再挑戦を大切にする」井出先生から学び取った姿勢です。
将来の夢
日本と世界とのかけ橋となり、日本の地域を盛り立てたい
 地域を元気にするという私の夢は、井出先生のゼミで自らのテーマの調査、研究をする中でより鮮明になりました。今後、日本の観光地が抱える問題や、客足の遠のいたリゾート地について研究し、継続的に観光地へ人を呼び寄せるしくみづくりを探求していきたいと考えています。また、海外へも目を向けて、日本のよさ、地方の魅力をどんどん発信し、外国人観光客を地方に迎え入れることに取り組んでいくつもりです。そのためにも、将来は、運輸・交通系の業界に進み、日本の地域と海外とを結んで、地域にもっと活気を与えられる仕事に就きたいと思います。
在学生から受験生へのメッセージ
今まで知らなかった学びの楽しさが
成蹊大学にはたくさんあります
 成蹊大学のゼミでは、自分で研究するテーマを決めて、やりたいことを自由に選ぶことができます。学生の主体性を重んじ、やる気のある学生には、先生方が惜しみなく力を貸してくださいます。先生と仲間に刺激され、自分の中に新しい発見が生まれます。そして、今まで知らなかった学びの楽しさに数多く出会える大学だと思います。
梅木 大地 さん
成蹊大学 経済学部 経済経営学科を選んだ理由
アットホームな雰囲気の中、
自分の可能性を広げられると考えました
 経済学部を選択したのは、社会のさまざまな事象の基盤が経済にあり、将来自分の進路を決定する際に、多くの業界への応用ができ、どのような仕事についても学生時代の学びを活かすことができると考えたからでした。また成蹊大学は少人数教育を実践する大学で、先生と学生との距離の近さも魅力だと思いました。

 在学中は、井出先生が卒業生の方と頻繁に交流する機会を設けてくださったおかげで、先生やゼミの仲間だけでなく、多種多様な視点をもつ人との交流やつながりが自然に生まれました。さまざまな方と接することによって、人付き合いの方法を自然と身につけることができ、コミュニケーションをとることのベースをつくることができました。
学びから現在の職業へ
ゼミでの研究経験が
航空業界への進路へとつながりました
 井出先生のゼミでは海外での豊かな経験を積んだユニークな学生が集まっていて、自分とは違った世界を知っていて、さまざまな経験をしている学生が多くいましたので、そういった環境の中で学生生活を送ることができ、多くの刺激を得ることができました。ゼミでの発表では、他のメンバーから自分が想像もつかない意見が出てきます。その中で積極的に自分の考えを主張し、議論を重ねることで新しい視点を知り、また、その考え方を取り入れることで、自分の意見が研ぎ澄まされ、より完成度の高い発表につながるという経験ができたと思います。

 在学中はゼミを始め、サークル活動や留学先のアメリカでたくさんの人と出会う機会があり、将来は魅力的な人が多くいる企業で働きたいと思うようになりました。ANAに就職を決めたのも、実際に搭乗した時の経験や就職活動を通じて接したANAの社員に魅かれたからでした。

 現在は、生産管理と施設戦略という業務に携わっています。生産管理とは、主に各空港の人員体制の適正化を図る業務です。施設戦略は、空港施設の改修や新規建設時に、どのような施設にするかの展開計画を立てる業務です。
学びの内容はどのように活かされているか
研究で修得した思考プロセスを
業務に役立てています
 大学時代、私が卒業論文のテーマに選んだのは「農業とビジネス」です。地元の北海道で馴染みのある農業を取り上げ、第一次産業で成り立っている地域をどのように盛り立てていくのかを研究しました。そして、農産物をブランド化することや、生産から消費までを安定的なシステムとすることによって、今以上に地域を支えるビジネスとして確立させることが可能だという結論にいたりました。実際の成功事例や、成功に至らなかった取り組みなどを情報収集し、先生からの「自分の意見を大切に」というアドバイスを基に、結論に自分なりの視点を加えたことで論文の精度を上げることができました。

 全日本空輸にて担当している生産管理と施設戦略では、この研究過程の経験が役に立っています。生産管理と施設戦略は、どちらも分析やシミュレーションが必要となる仕事です。就航便数の増減が見込まれる場合、どのような客層がどのくらい増減するのか、人の流れはどう変わるのか、何人スタッフを配置すれば適切なのか、さまざまな角度から分析や予測をして、お客様が快適に飛行機を利用でき、スタッフが仕事しやすく、コストが適正になるように対策を立てます。学生時代の研究によって培った、一連のアプローチ方法と、自分自身の考えや意見を発信する重要性を学んだことが、社会人になった今でも実業務に活きていると思います。

 現在は羽田空港に拠点をおく空港部門を統括する本部部門に所属し、担当する空港の数や、業務のスケールが大きくなり、ステップアップできていると実感しています。同時に仕事の規模は変わっても、仕事への取り組み方に大差はないと考えています。業務上で難しい調整や折衝が求められる局面では、そのたびに成蹊大学で学んだ原点に立ち返り、業務にあたるように心がけています。
卒業生から受験生へのメッセージ
先生と、学生同士で、じっくり語り合いながら
じっくり学んでください
 成蹊大学の位置する吉祥寺は緑も多く、個性的な文化を育んでいる街であり、4年間の学生生活を過ごすには最適の街です。学びにおいては、少人数教育による距離感の近さから、先生や学生同士のコミュニケーションがとりやすく、疑問点を一つひとつ解決しながら勉強に取り組めます。そして、共に成長するかけがえのない仲間を得られます。成蹊大学は充実した環境の中で、じっくり腰を据えて学べる大学だと思います。
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関連項目

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