ゼミ・研究室紹介
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研究テーマ 行政法の現代的課題

体系化されていない法律を素材に研究の方法から考案し結論を導く

法学部 政治学科 巽智彦 准教授

社会情勢により変化する行政法研究の難しさと面白さ

行政法は、民法や刑法のように体系的にまとまった法典を扱う分野ではなく、行政の組織や活動を規定する無数の法律を扱う分野です。社会情勢や住民のニーズにより、法が及ぶ範囲や対象も変化する点が研究上の難しさであり面白さでもあります。ゼミ(演習)では、前期に行政法にかかわる判例を検証し、福祉施設を運営する民間企業に、行政法がどうかかわるかなどを考察しました。また後期では日本年金機構など、典型的な行政機関である官庁ではないものの行政的機能を果たす組織を取り上げ、行政主体の多様性を学びました。

法律学科 写真01
法律学科 写真02

「行政」の枠組みから考え調査・考察し議論を起こす

行政は日常生活と密接に関係しています。そのため前期、後期とも、研究対象は学生が興味に応じて個々に選択しました。弁護士会など一般的な理解での行政組織ではないものを取り上げた学生もいましたが、公的活動が求められる組織としてこれも研究対象としました。大切なことは、社会のあり方や変化を考慮した上で「行政」の枠組みを自分なりに考え調査し、導いた結論をわかりやすく発信すること。ゼミではその内容を受けて、自由に議論します。多様な方法で研究に取り組み、自力で結論を導く能力を養う上で、行政法は適した素材であると考えています。

私とゼミ
柴田 悠貴

裁判所の判決も有力な学説も
自分なりに検証・考察する

法学部 法律学科4年
(2016年度公開時)

柴田 悠貴さん

行政の仕事は、民間委託が進んでいます。行政業務の多元化が進み携わる人も多様化する現状にあって、公務員志望の私は「どこまでが公務員か」を行政法研究を通して理解したいと考えました。そこで、前期は行政法のひとつである国家賠償法の判例から委任行政における責任の所在を考察。これを踏まえて後期は裁判となった、事故が起きた民間委託の児童養護施設の業務を検証し、委任行政の在り方を探求しました。事例の検証とゼミ(演習)での議論を通して見えてきたことは、法律の条文にとどまらない運用面での課題でした。また、多くの専門資料に触れたことで、判決とはあくまでも裁判所の見解であると理解し、有力な学説も鵜呑みにせずに、何ごとも自分の力で調べ、今後の行政について考えています。

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