ゼミ・研究室紹介
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研究テーマ 平安時代の物語を読む

感情移入できる物語の魅力を論理的な裏付けをもって人に伝える

文学部 日本文学科 木谷 眞理子 教授

『源氏物語』全54帖を読み通し多様な側面から議論する

ゼミ(演習)では3・4年生が合同で、『源氏物語』を読み解きます。壮大で精妙な平安文学を堪能するため、全巻を読み通したい。そこで3年次には巻ごとの理解を促す小テストを実施。これと並行して、特定の巻を深く読み込み議論を行います。唯一のルールは全員が毎回必ず発言すること。学生の興味は様々ですから、議論では物語の構造や時代背景、登場人物の振る舞いなど内容は多岐にわたります。そうした中で、多様な解釈があることを知るとともに、自身の考えを論理的に構成する力が身に付いていきます。

日本文学科 写真01
日本文学科 写真02

3・4年生が年次を越えて論文制作で刺激し合う

自分の考えを論文として表す力の養成にも力を注いでいます。3年次には個人研究による論文を作成し、日本文学科の顕彰制度「欅賞」に投稿します。多くの学生はこの時の論文を、卒業論文として発展させます。卒業論文作成の過程では、定期的な発表会や添削会を実施。これにより4年生は後輩が理解できる分かりやすさを心掛け、3年生は先輩が書く論文のレベルを実感するなど、年次を越えて切磋琢磨できるのも、3・4年生合同ゼミだからこそ。こうした文学研究を通して、物語の世界に深く分け入る鑑賞力と、作品を論理的に分析する能力、そして、その内容を発言や文章により正しく人に伝える発信力を養ってほしいと考えています。

私とゼミ
野澤 江里夏

現代と異なる文化を背景に
しながら共感できる人間模様に惹かれる

文学部 日本文学科2017年3月卒業
(2017年度公開時)

野澤 江里夏さん

古典文学は、現代とは異なる文化や価値観を背景とします。一方で国土や風土を同じくするように、人間模様も現代に通じます。ゼミの議論で「私だったら」という発言が頻出するのも、登場人物と同じ目線で共感や批判ができるからだと思います。ゼミでは様々な人間模様が描かれた『源氏物語』を読み解き、文学研究として共感や感動に論理的な根拠を示します。私は、脇役ながらその個性に惹かれた頭中将を卒業論文のテーマとしました。彼を取り上げた先行論文が少ないため家系や当時の舞に関する資料も参考にし、作品に丁寧に寄り添うよう心掛けました。論文を作成することで平安の美学を深く理解するとともに、その世界観に惹かれる私自身の考えを自ら検証した上で人に伝えるという能力も身に付きました。

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