法学部の学び 少人数教育のゼミから 政治学の古典を読む

現代政治を考えるため
古典から政治論を理解する
政治学の礎となる古典に数多く触れ
普遍的な知的基盤を構築する

研究テーマ: 政治学の古典を読む 法学部 政治学科3年
(2017年度公開時)
竹迫 未来さん

現代政治を考えるため
古典から政治論を理解する

「国際政治コース」で海外の政治を学ぶ前に、よりどころとなる知識を得たいと考えました。ゼミで取り上げる古典は、それまで読んだことはありませんでしたが、政治学科の授業でキャン度々触れられていたので、これを学ぶことで政治学の根本を理解したいと思ったのです。ゼミでは古代から近代までの哲学者や思想家を一人ずつ取り上げ、その政治論を考察します。現代政治につながることも多く、孔子が語ったとされる、国家の土台は武力よりも、食料など生活に直結するものにより支えられるという言葉は、現代の社会保障制度に関する問題を指摘しているようでした。ゼミで学んだ古典的思想を基礎として、今後は日本との関わりが深いアジア政治を研究したいと考えています。

研究テーマ: 政治学の古典を読む 法学部 政治学科 光田 剛 教授

プラトン、孔子、福澤諭吉など
現代政治にも通底する東西の古典を読む

2年次のゼミ(演習)では、政治学の古典を読んでいます。前期はプラトンやアリストテレス、ルソーやマルクスなど、政治学で広く引用される思想家を取り上げ、後期では孔子の『論語』や福澤諭吉の『学問のすゝめ』、毛沢東の革命論などを読み、アジア特有の政治的背景を考察します。このような古典が日々報じられる政治的動向の中で論じられることはほとんどありません。しかし、いずれも現代政治にも通底する思想であり、また政治学を学んでいく中で必ず触れられます。名前は知っていても読んだことはないという人が多い政治学の古典を2年次に読み内容を理解しておくことは、3年次以降の学修の礎になると考えます。

表層的な現象にとらわれず政治を判断する力を養う

3年次、私のゼミではアジア地域各国の現代政治を研究します。表層的な現象だけで語られることが多いアジアの政治についても、政治学全般に適用できる普遍的な知的基盤を築いた上で理解を深めてほしいと考えます。ほかのゼミで学ぶ場合でも、政治学科で3年次に課せられる卒業論文相当のレポートを書くためには、抽象論と具体論をつなげていく議論は欠かせません。分かりやすい現象に目を奪われることなく、確かな理論に基づき政治を判断できる力を養ってほしいと考えます。