学科・大学院

日本文学科

学科の目的

日本文学科は、日本文学と、言語としての日本語を体系的に理解することによって、日本文化、日本語の特性を検証し、深い専門知識と豊かな思考力を身につけることを第一の教育目標としています。それはまた、日本人が育んできた文化や価値観を総体的に学ぶことにより、世界のなかでの日本を確認し、発見していく学問ととらえることもできます。万葉集や源氏物語など世界に誇る文化遺産を持ち、古来より言葉、文学を特別なものとして認識し大切にしてきた私たち日本人の民族の本質に迫りながら、今後の日本人の在り方まで展望する学科が、日本文学科です。

教育内容

日本文学科は少人数教育を中心とし、特にゼミ(演習)による専門教育を大切にしています。また、文学や日本語を海外と比較して研究したり、学際的にアプローチする方法も重視されています。そのため、学部内他学科の科目を自由に履修できるカリキュラムで、自分の研究テーマを深めていく教育システムがとられています。さらに、資格取得に必要な[資格関連科目]をカリキュラム化しており、無理なく履修ができるようになっています。

4年間の学習

1年次には日本文学や日本語の概略やおもしろさについて幅広く基礎的な力を身につけます。入門のゼミでは、読解力・思考力・表現力などのジェネリックスキルと、日本文学を研究するための基礎的なアカデミックスキルを身につけていきます。専門の講義科目も1年次からはじまり、日本語の歴史や日本文学読解の技法を学ぶ科目のほか、比較文学や民俗学、演劇史や思想、貴族社会の暮らしについてなど、その後の研究テーマを支えるバラエティ豊かな関連科目も用意されています。
2年次には、3つの基礎ゼミで、日本文学科の主要3分野である「古典文学」「近現代文学」「日本語学」をすべて学びます。基礎的な知識と研究手法を幅広く身につけることで、視野を広げるとともに、自分の興味・関心を見定めていきます。
3年次からの専門ゼミは、古代・中世・近世・近代・現代の文学、古典・現代の日本語学からひとつを選択します。自らのテーマを掘り下げて調査・考察して発表し、学生同士の討論を行います。
4年間、講義で視野を広げ、ゼミで他の学生と議論した皆さんには、読解力、調査力、分析力、表現力、コミュニケーション力など、問題を発見し解決するさまざまな能力が身についているでしょう。それらの集大成が、4年次の卒業論文という一大作品となるのです。

  • 第1、2ターム
    (1年次)

    日本文学や
    日本語の概略を理解する

  • 第3、4ターム
    (2年次)

    古典文学、近・現代文学、
    日本語学の3領域を学ぶ

  • 第5、6ターム
    (3年次)

    第7、8ターム
    (4年次)

    ゼミで専門テーマを深く掘り下げ、
    卒業論文にまとめる

日本文学科で取得可能な資格

  • 教育職員免許状(一種免許)

    • 中学校(国語)
    • 高校(国語)
    • 学校図書館司書教諭
  • 日本語教員

  • 社会福祉主事(任用)

日本文学科の学び

日本文学科では、日本語と日本文学の研究を通じて4つの〈学び〉を提供します。

調べる力を育む―調査資料の多様性

授業の事例から:「日本語学演習I~IV/a」履修学生インタビュー

「忠臣蔵物」とその関連資料からみる義士たちの評価の変遷―卒論執筆は四年間の学修の集大成

卒業論文の事例から:履修学生インタビュー

『三四郎』の登場人物は今の自分に通じるの?―当時を再現して、考えを深める

授業の事例から:「近現代文学基礎研究」履修学生インタビュー

誰に、何を、どのように伝えるか―相手、言葉を見つめて

授業の事例から:「日本文学演習I~IV/d」履修学生インタビュー

将来の方向性

文学や人間をめぐる造詣の深さや、豊かな表現能力に卓越したこの学科の卒業生は、卒業後の進路も教員など研究テーマの延長線上にとらえられる進路をはじめ、公務員、一般企業などさまざまな分野での活躍が期待されています。また、専門分野を探 究する大学院生としての将来も開かれています。