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人間の探求と理解を目指す国際教養人の育成
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English on the Move−英語の拡がりについて考える 小野尚美【英米文学科】


【York Minster】


【征服王】


【バイキングの生活の
様子を表す蝋人形】


私がここのところ毎年担当している英米文学科1年のフレッシュマンセミナーでは、「ことばと民族」を話題として、ことばと人種、ことばと語族、ことばと先住民族、消えゆく言語、英語発達の歴史、世界の英語について講義を行ない、これらの話題について書かれている英文テクストを輪読している。学生は、この話題に関連して興味を持ったことについて調べ、レジメを作成し、クラスメートの前でプリゼンテーションを行なっている。3年生になってどの研究分野のゼミを選ぶにしても、ことばはコミュニケーションの為に使うだけでなく、それを使う人々の移動と交流によって多種多様な文化を伝達する役割も担っているので、ことばと民族の関わりについて多面的に考察していくことは大切である。

2009年の海外研修でロンドン大学の客員研究員だった際、英語発達の足跡を訪ねてみた。中でも英国北部に位置するヨーク(York)は大変面白い街だった。紀元73年にはローマ人によって城壁が造られ、5世紀から6世紀にはアングロ・サクソン人、8世紀にはヴァイキングの侵略に悩み、9世紀にはヨーヴィックという名のヴァイキング王国の首都となった。そのプロセスの中でイギリス(当時はブリテン島)にラテン語が伝わり、その後アングロ・サクソン人のことばであり、現在の英語の基となるゲルマン語が入って来て、ヴァイキングのことばである古ノルド語の影響を受けた。イギリス最大のゴシック大聖堂を持つYork Minsterを訪ねた時、その中に征服王ノルマンディー公ウィリアムの像を見つけた。11世紀半ばにやって来たこのフランス人の王様の統治後数百年間というもの、イギリスはフランス語を話す上層部の人々に支配されることになり、フランス語とフランス文化の影響を受けるようになった。このような他民族との交流、戦争、民族の移動を繰り返しながら、語彙が増え統語規則も変化し、様々な生活様式が取り入れられ、今のイギリス文化が生まれてきたのである。

近年ではメディアの発達と共に世界中の人々が英語を公用語や外国語として使うようになっている。現在のロンドンは国際色豊かな「多民族都市」である。テレビのBBC放送からは容認英語が聞こえて来るが、街中では様々なタイプの英語が飛び交っている現実に驚いた。

今でも英語は変化している。使う人が増えればそれだけ、英語は面白くなっていく。
 
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