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3日本経済がなかなか元気をとり戻せずにいるなかで、大学でも少子化の影響を受けて生き残りをかけた大学改革が声高に叫ばれるようになり、それに引き摺られるように共同研究プロジェクトやパイロットプロジェクトへ....

3日本経済がなかなか元気をとり戻せずにいるなかで、大学でも少子化の影響を受けて生き残りをかけた大学改革が声高に叫ばれるようになり、それに引き摺られるように共同研究プロジェクトやパイロットプロジェクトへの応募数も減少の傾向にありました。CAPS に対する風当たりも次第に強くなり、CAPSの発展的な改組という話題までのぼるようになります。しかし、鈴木健二所長のCAPS に対する熱い思い、鈴木先生ならびに亀嶋庸一所長による特別研究員や主任研究員の制度化へのご尽力、そして何よりもCAPS をこよなく愛する方々からの温かいご支援に支えられ、CAPS はいまこれまで以上に充実した時期を迎えているといってよいでしょう。そして今年は成蹊学園創立100 周年にもあたり、センターでは2011 年度にふたつの記念行事を企画することにしました。ひとつは2011 年9 月すでに開催された『東アジアの歴史と政治思想』で、もうひとつは2012 年3 月に開催の『デモクラシーとコミュニティの未来』です。東西の冷戦構造が瓦解し、中国は経済だけでなく軍事力でも台頭し、アメリカの覇権は揺るぎ、東アジア地域の将来は不安定さを増しています。前者はこうした東アジア地域における相互交流・相互理解を通して東アジアの将来を見据えるという目的で、また後者はこの地域において国家を越えて共有する問題をデモクラシーとコミュニティの観点から考えてみたいという目的で、それぞれ企画されたものです。このようにCAPS が歩んできた30 年間をその節目ごとに企画された記念行事を通して振り返ってみると、CAPS がそのときどきの時代にどう向き合ってきたのかが読み取れます。もちろん、これまでに終了した、それぞれ63 件と23 件にのぼる共同研究プロジェクトとパイロットプロジェクトは、いずれもその時代のアジア太平洋地域の政治・経済・文化・技術を浮き彫りにし、次の時代を見据えたものばかりです。30 年を経たCAPS はいまも成蹊大学唯一の学部横断的な研究機関として貴重な存在であり、成蹊学園の財産として大事に育てながらこれからも多くの情報が発信され続けることを願ってやみません。30 周年を迎える直前の昨年3 月11 日、東北地方を大震災と大津波が襲い、それに続く福島第一原発事故、さらには紀伊半島を台風が直撃するなど、誰しもが目を覆いたくなるような出来事が相次ぎました。国外に目を向ければ、中国では急成長のなかでその光と影のコントラストは一段と際立ってきているようですし、また北朝鮮では金正日総書記の急死と金正恩氏による権力継承より朝鮮半島情勢はさらに不透明感を増しています。その一方で、国際社会はグローバル化の波に翻弄され、<私>時代を意識せざるを得ない状況が徐々に忍び寄ってきていることを肌で感じ取っている人も少なくないでしょう。アジア太平洋地域の次の10 年はいったいどのような時代になるのでしょうか。CAPS のさらなる発展を祈り、CAPS が捉える次の10 年を楽しみにしながら、CAPS 設立30 周年を皆さんとご一緒にお祝いしたいと思います。