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2005〜2007年度
「21世紀の日本で“アメリカ”という表象をいかに作り上げていくのか」
アメリカがグローバルな覇権を獲得した時代にあって、世界は“アメリカ”という記号にどのような意味を力を読み取るべきかを再考し、日本とアメリカとの新しい関係を問い直す。
『アメリカン・テロル』(彩流社、2008年6月刊行予定)
下河辺美知子 成蹊大学文学部教授
二十世紀は、資本主義という体制にのってアメリカが世界の支配権を獲得していった世紀であった。二十一世紀の今、世界各国は、アメリカといかなる関係を作り上げていくかという課題をつきつけられている。
政治、経済、軍事といった面から“アメリカ”との関係を論じることは重要であるが、そうした課題の下にあるのが<表象>という文化的・記号的な作業である。本プロジェクトでは、人文科学系の学問的洞察を用い、二十一世紀世界における“アメリカ”という国家の表象が、グローバリズムとよばれる世界状況においてどのようになされているかを分析するものである。特に、日本社会においては、第二次大戦敗戦の後、「敵国アメリカ」が「友好国として援助を受け、先導者として目的にする国」へと大転換していった。日本文化にとって“アメリカ”という記号にどのような現実的機能を付加してきたのか、また、今後期待するのかという問題を提起したい。
9.11以降、アメリカ文学研究、アメリカ研究はその方法論、研究課題、そしてカリキュラムについて根本的な変革をせまられている。一方、アカデミズムの外の世界に対しても“アメリカ”像と“アメリカ”を語るレトリックの作り直しが求められている。また、大学教育において“アメリカ”をどのように教えるべきなのかという問題は、人文系学部、ことに文学部の存在意義についての意識を掻き立てている。
アメリカの歴史の中の様々な要素をどう教えているかについてのケーススタディを含め、日本人のアメリカ観の形成に、大学教育ことに文学部が影響を与えうるのかなどについて検討する。さらに、人文研究という分野の置かれている位置、マスコミと大学教育との連携、アメリカ研究者の職務、日本という国家とアメリカ文化との関係といった視点も取り入れてみたい。
*発表者のタイトルは発表当時のものとする。
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成蹊大学アジア太平洋研究センター
Center for Asian and Pacific Studies, Seikei University
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