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成蹊大学法科大学院の基本理念
成蹊大学法科大学院は、成蹊教育が設立当初より中核としてきた個性重視の「人格の陶冶」を、法曹教育においても実現することを目指して
、2004年4月1日に発足しました。
本法科大学院の教育目標として目指しているのは、第一に、法曹となるにふさわしい基礎的かつ体系的な学識を修得させることです。第二に
、専門的な法的知識を実践的に活用することが出来るような能力を備えさせることです。第三に、人の気持ちや痛みを理解でき、豊かな人間性を基礎とした法曹としての職業倫理を身につけ
、社会の様々な分野において活躍することの出来る人材を育成することです。
本法科大学院の特色
本法科大学院が法曹養成を教育目標とする以上、最低限、新司法試験に合格することの出来る基本的な理論的及び実務的能力を学生が修得できなければなりません。本法科大学院では
、そのために、双方向・対話を重視した授業が行われ、学生の思考力とコミュニュケーション能力を高めるための工夫がなされています。
しかし、これだけでは十分とはいえません。将来法曹となって自立していく過程の中で実力を発揮するためには、先端的な専門的知識を駆使する能力を身につけておく必要があります。本法科大学院では
、これらの先端的な専門的知識を学べるように配慮しております。もっとも、折々に必要となる先端的な専門的知識は、社会の変動とともに日々変わっていものでもあります。これらについては実務上生起する問題を解決していくなかで身につけていくものですが
、それができるようになるためには、基本的な理論的及び実務的能力を展開し発展することができることが不可欠です。そのために、本法科大学院では
、基本的な理論的及び実務的能力を展開的・発展的に学べるように、演習を重視したカリキュラムを組んでおります。
以上の様な教育目標に向けて、本法科大学院では、以下の様な特色ある教育を展開しています。
第一に、成蹊の伝統である少人数教育を実践し、本法科大学院の入学定員は50名(法学未修者30名、既修者20名)となっています。全収容定員150名に対し専任教員は18名で
、対学生比1:8.3であり、設置基準の1:15を上回る正に少人数教育です。実際の授業でも1クラス30名程度までの人数に収まり
、面倒見の良い小規模ロースクールとなっています。
第二に、多彩なバックグラウンドを持った幅広い層の学生の受け入れを意図しております。そのために、未修者の定員が既修者の定員よりも多くなっています。また
、働きながら学びたい社会人に門戸を開いていることは本法科大学院の大きな特徴です。実際に在籍している学生も、年令、職種、卒業学部などの点で多様です。
第三に、働きながら学びたい社会人の為に、平日の夜間及び土曜日を用いて、基本科目は勿論のこと、選択科目についても多くの科目を二重に配置して
、昼間とほぼ同様の教育を受けることの出来る体制をとっています。この時間割で2年(既修者)ないし3年(未修者)での修了が可能です。なお
、社会人の通学の都合を考慮し、未修者については、4年ないし5年の長期履修学生制度も設けています。
第四に、充実した教授陣を擁していることです。本法科大学院を構成する専任教員は18名ですが、基本科目を担当する教員は、研究者教員と実務家教員が適切な組み合わせで配置されており
、いずれも豊富な教育経験を持っております。また、本法科大学院が重視している、渉外的関連科目及び企業法務の関連科目では、この分野における我が国の第一人者である専門家が配置されています。なお
、弁護士を本職とする7人の実務家教員を含め全教員の半分以上が弁護士です。
第五に、法律基本科目では、公法、民事法、刑事法の基本的知識の修得と法的思考力の涵養に努めることはもちろんながら、理論と実務を架橋することが強く意識されています。そのため
、実務科目のみならず、理論科目でも、かなりの数の実務家教員が教えています。将来法曹として自立していく場合に専門性を獲得できるように
、特に、企業法務に関する問題及び国際的・渉外的問題の解決能力の育成にも重点を置いています。また、実務基礎科目を通じて、将来の法曹として必要な法理論と結びついた実務を学ぶことが出来ます。
第六に、本法科大学院の施設・設備は充実しています。本法科大学院は、法科大学院棟として専用の独立した法科大学院棟を使用しています。この一つの法科大学院棟の中に
、授業の教室は勿論のこと、少人数演習用の演習室、実際の裁判所と同じ模擬法廷、学生一人一人に机が用意されている自習室、充実した図書室
、学生同士で討論することの出来るラウンジ、修了生用の自習室など、法科大学院での教育に必要な設備が納められています。このような施設の配置から
、学生同士の競い合いや、教員と学生との交流など、単なる講義と自習から得られるもの以上の、学習上の相乗効果が生じております。また
、学習室や図書室は365日、24時間利用可能であり、学生は何時でも何時間でも法科大学院棟で学習することが出来ます。更に、学習室及び講義室の学生の個々の机は
、全てLANににつなぐことが可能となっており、学生がパソコンを持参し、学内での登録申請をすれば、多くの情報を常時取得できるようになっています。もちろん
、基本的なデータペースについては、自宅からもアクセスできるように、全学生にアカウントが配布されています。
多様な人材の入学を期待しています
様々な学部を卒業して直ちに法曹を目指す若い方々は勿論のこと、豊かな職業経験を持った種々の分野の社会人など、多様な人材の入学を期待しています。法学部出身者のみならず
、医学部、工学部、理学部などの自然科学系の経験者、経済学部、経営学部など経済関係に明るい人、文学部、外国語学部などの文学や言語を通して感性を磨いてきた人
、国際学部など国際的側面に関心を持つ人、社会学部、総合政策学部、政治経済学部など社会の構造や政治制度に多くの知識を持つ人
、豊富な社会経験を有する人等など、ありとあらゆる分野から、若い感性や、多彩な社会経験を有する人が、法曹を目指すことが、将来のわれわれが住む社会に役立つのです。
法科大学院における勉学は決して楽なものではありません。とりわけ、夜間と土曜日に勉学をすることは相当の覚悟を持って望まなければなりません。しかし
、法曹を目指すことには飛び抜けた才能は不要です。関心を持って努力すれば、誰でもが目指すことができる目標が法曹なのです。法曹への道を自ら切り開く意欲と姿勢を持つ学生を是非とも受け入れたのです。
目標達成に向けてともに努力しましょう。
(法務研究科長 萩澤 達彦)
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