教育理念・特色

理事長メッセージ

変化の時代に求められる教育改革を

成蹊学園理事長 小林 健

成蹊学園の歴史は、1912年、創立者である中村春二先生が、中学時代の親友であった岩崎小弥太氏と今村繁三氏の協力を得て、池袋の地に学園の前身である「成蹊実務学校」を開校したことに始まります。以降、本学園は「桃李不言下自成蹊」の姿を理想とし、「個性の尊重」「品性の陶冶」「勤労の実践」という建学以来の教育理念を継承しつつ、小学校、中学校、高等学校、大学、大学院を設置する総合学園として、国内外で活躍する数多くの有為な人材を社会に送り出し、発展を遂げてまいりました。

そして、今、社会が大きく変化している中で、世界中が過酷な試練を強いられ、学校教育の現場もこれまでの常識が通用しない難しい状況に置かれています。しかしながら、このような時だからこそ、私立学校は、時代に即した特色ある教育を実践し、社会から高い評価と信頼を得る存在でなければなりません。

そのために、私ども成蹊学園は、歴史と伝統に甘んじることなく、さらなる努力を続けています。2023年度からは、これまでの成果と課題を踏まえた上で、学園目標を「確かな教養と豊かな人間性を備え、グローバル社会の発展に貢献する『桃李の人』を育てる」と定め、2028年度までの6年間を達成期間とした第3次中期計画を新たに策定しました。現在、この学園目標を達成するために、各学校・法人がそれぞれ目標を設定し、その達成に向けて一丸となって取り組んでいるところであります。

成蹊学園は、1924年に、池袋から吉祥寺へ校地を移転しました。創立者の中村春二先生は、当時畑や雑木林が広がる広大な吉祥寺の地で、成蹊教育がより一層発展していくことを誰よりも願っていましたが、その移転を見届けることなく、この世を去りました。それから100年、この地の発展とともに、成長を重ねてまいりました。これまでの歴史を胸に、成蹊学園の建学の本旨である、確かな教養と豊かな人間性を兼ね備え、社会の発展のために献身的に貢献できる人材を育成することを、これからの時代においてもさらに強く求められるミッションとして、私どもは、時代のニーズにあった教育改革を迅速に断行し、社会に求められる人材を送り出す努力を続けてまいります。
皆さまにおかれましては、今後ともより一層のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。