■開催日:
2019年11月9日(土)
■会場:
成蹊大学5号館102教室
■時間:
13:30~18:30(ゲストトーク 17:25~)
■参加者:
75名

◇上映作品:『ニッポン国 VS 泉南石綿村』

◇ゲストトーク
ゲスト
・原 一男 氏(『ニッポン国 VS 泉南石綿村』監督)
・村松 昭夫 氏(弁護士、大阪・泉南アスベスト弁護団副団長)

司会・進行
・渡邉 知行 氏(成蹊大学法科大学院教授)

この上映会は、アジアにおける労働をテーマとした一連の企画の中で、泉南石綿国倍訴訟を通じて産業社会のあり方を問い直すことをテーマとして開催されました。

『ニッポン国vs泉南石綿村』の上映では、アスベスト被害の裏に、「産業発展のためには、生命や健康が犠牲になってもやむを得ない」という倒錯した論理が今日の日本社会に浸透している事実があることを痛感させられ、 現在進行形の建設アスベスト訴訟で国が10度敗訴判決を受けて最高裁に進んでいる中、あらためて労災・公害について考える機会となりました。

上映後のトークセッションには、原一男監督と大阪・泉南アスベスト弁護団副団長の村松昭夫弁護士にご登壇いただきました。

原監督は、最近は新作『れいわ一揆』を完成させたばかりで、10年以上追い続けた水俣の人々の日常や裁判についての映画も公開間近であるなど、精力的な活動を続けられています。 村松弁護士とのトークでは原告団・弁護団内部の葛藤や想いなどを語られ、参加者からは、この映画をもっと多くの人に観て欲しいという声が上げられました。同時に、日本社会の諸問題、ドキュメンタリー映画に対する関心の低さなどについても議論がありました。

なお、今回は上映会に併せて関連資料と書籍の展示、また関連書籍一覧を参加者に配布しました。

記事掲載『CAPS Newsletter No.145』

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