重要なお知らせ

重要なお知らせ

学長から学生のみなさんへ

2020年09月10日

重要なお知らせ

学生、保証人のみなさんへ

今年は例年にない猛暑や台風等が続き、心身ともに厳しい状況で9月を迎えられた方々も多いことと思われます。心よりお見舞い申し上げます。

大学はいかなる状況においても学びを止めることは許されないと考えておりますので、前期はやむを得ずすべての授業をオンラインで実施することになりました。これまでのオンライン授業への学生の皆さんのご対応ご協力に心から感謝いたします。キャンパスに足を踏み入れることもできず、友達に会うこともままならず、ひたすらパソコンに向かって学習する日々は、学生の皆さんにとって辛く苦しいものだったかもしれません。これまでの皆さんの頑張りにあらためて敬意を表したいと思います。

新型コロナウイルス感染症は、若干鎮静化の動きが見られるものの依然予断を許さない状況が続いていますが、若年層の重症化・死亡リスクが低いことに鑑み、感染防止に細心の注意を払いながら9月以降段階的にキャンパスの開放や、学生の諸活動の再開を進めていきたいと考えています。知識の授受はオンラインでも可能ですが、時間と空間を共有して始めて可能になる教育もたくさんあります。また何よりも自分自身が「成蹊大学の学生」であるという実感は、けやき並木に囲まれた都内有数の緑豊かなキャンパスに足を踏み入れることによって育まれていくものだと思います。

感染拡大防止の観点から考えると、大規模講義はどうしても密集してしまうこと、学生のすべての行動範囲の消毒を完全に行うことができないこと、学食等で集団での食事はリスクが高いことなど、キャンパスの開放には多くの制約が存在します。また、基礎疾患のある学生や自宅に高齢の祖父母と同居している学生、あるいは大学内にも基礎疾患のある教職員や高齢の教職員など、各人によってリスクは異なります。

しかしそれでも、感染拡大防止に可能なかぎり細心の注意を払いながら、学内の英知を結集して運営方法を考え、たとえ一つでも二つでもできることを見つけてやっていこうと思っています。キャンパスの開放を実行していくためには、学生のみなさんの協力も大切です。リスクの高い人に配慮することや自分自身の感染防止対策(手洗い・うがいの徹底、3密の回避、集団飲食禁止など)、そして何よりもつねに自分自身が無症状の感染者であるかもしれないという可能性を想像し、慎重な行動を心がけることが大切です。

今後の見通しですが、9月以降十分な感染防止マニュアルが確立していることを前提に、課外活動を漸次承認していきたいと思います。さらに後期授業開始以後は、ゼミナールなどの少人数授業や実験実習系の授業などを対面で行う工夫を行っていく予定です。新入生のみなさんのために学部ごとに登校日も用意する予定です。(ただし、これらの予定は、そのときどきの感染拡大状況によっては変更の可能性があることはやむを得ないと思います。)

新型コロナウイルスに関する私の考え方としては、若者の多くが無症状または軽症であるとはいえ、後遺症に関する研究はまだ緒に就いたばかりであり、今後どのような症例が判明するかは依然予断を許さない状況だと思います。また今後ウイルスが強毒化しないという保証もありません。したがって、「多少の感染者が出ても仕方がない」という態度はとるべきでないものと考えます。また、風邪に類する感染症であるため、紫外線量が低下し寒さにより人間の免疫力が低下していく晩秋から冬にかけて状況が悪化する可能性を考えることは不自然ではありません。

そのため、どのような状況になっても迅速に対応できる機動的な体制づくりが大切だと考えます。学生の経済的支援に関しても、OBOGの方々からの御寄付などを活用して、経済的に困窮する学生のための新たな奨学金制度創設など、状況悪化に対する備えも強化していっております。私としては少なくともまだしばらくは、気を緩めることなく新型コロナウイルスとの闘いを続けていかなければならないという心構えでおります。

最近、「対面授業こそ大学の授業」でありオンライン授業は「悪」だという論調をときどきみかけます。しかし、これは乱暴な議論だと思います。それぞれに長所と短所があり、それぞれの長所をどう活かしていくかを考えることが私たちに課された課題であると認識しています。対面授業、ライブオンライン授業、オンデマンド型授業などをどのようにブレンドすれば最大の教育効果が達成できるかを探求し続けることが、アフターコロナ社会の創造に向けた高等教育機関の使命だと考えます。けっしてビフォーコロナを懐かしんでそこに戻ろうとしてはならないと考えます。

最後になりましたが、笑顔あふれる学生のみなさんが自信と誇りをもって成蹊大学の正門をくぐってこられることを心から願っています。

2020年9月10日
成蹊大学長 北川浩