何を学ぶか?

学問をひもとくPICK UP! 研究

心理学のノウハウを自分自身に活用する

心の法則性やコミュニケーションの技術。
これらを学び、探求していくことで自分のもつ個性や資質の活かし方がみえてきます。
自分の考え方や行動の癖とその特徴を理解する

大学内の学生相談室

例えば、完璧主義的な考え方とそれに基づく行動は、パフォーマンスを高め、自分の成長の原動力になる優れた個性の一つですが、時に、自身に過度な負荷をかけたり、ダメ出しをしすぎることで、憂うつ感や不安を高め、心身の調子を乱す一因にもなります。そのため完璧を求めがちな人は、その個性のよさを大切に活かしていくとともに、自分にとって裏目に出がちな状況を理解し、その状況では「優先順位の低いものはほどほどにやる」「不完全な自分や失敗を成長の糧として認める」「やれた範囲で自分自身をねぎらう」などの工夫を合わせて用いることが役立ちます。完璧主義はあくまで一例ですが、こうした心の法則性やメンタルヘルスに関する知識を学ぶことで、自分の考え方や行動の癖(特徴)に気づき、その活かし方が上手になっていくでしょう。また、自己理解にとどまらず、各構成員の資質を把握し、活かそうとする組織マネジメントの観点からも有益な知識となります。

授業を通して話の聴き方や伝え方のレパートリーを知る

コミュニケーションがうまくなりたい。聴き上手や伝え上手になりたい。相手の気持ちをもっと理解して、かかわり上手になりたい。そう考えている人は、カウンセリングの知識と技術を学び、そのエッセンスを日常生活で取り入れてみてはいかがでしょう。コミュニケーションスキルは、そのレパートリーやコツを学び、意識的に練習することで、向上していくものです。例えば「カウンセリングの基礎」という授業では、話の聴き方や質問の仕方、意見の伝え方等について具体的に学びます。こうした内容はプロのカウンセラーも学ぶものですが、全ての人間関係に役立つノウハウです。授業に留めず、学生生活や卒業後の社会生活で活用してほしいと思います。

林 潤一郎 教授

東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース博士課程単位取得。東京大学博士(教育学)。公認心理師・臨床心理士。現在、学部教員として授業や研究を行うとともに、学生相談室のカウンセラーとして学生の教育と支援にも携わっている。

研究分野

臨床心理学、カウンセリング、認知行動療法、心理教育