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芸術文化行政コース開設記念シンポジウム「共生社会のアート: 中央線沿線のまちとアール・ブリュット」が開催されました

2019年08月02日

文学部

7月27日(土)、2020年度の芸術文化行政コース開設を記念する文学部スペシャル・レクチャーズ「共生社会のアート:中央線沿線のまちとアール・ブリュット」が開催されました。

アール・ブリュットは、「生(き)の芸術」とも表され、既成の表現法にとらわれずに独自の表現法で制作された芸術作品のことです。近年、多様な人びとがともに生きるコミュニティづくりの手段として注目を集めており、成蹊大学の地元、武蔵野市でも、2017年から毎年夏にアール・ブリュットのイベントを開催しています。

第1部「学生の目でみた武蔵野アール・ブリュット」では、学生ボランティア本部Uni.の学生が、7月初旬に開催された企画展「武蔵野アール・ブリュット2019」をふり返るプレゼンを行いました。続いて現代社会学科の伊藤昌亮教授が、2018年度「コミュニティ演習」受講者が制作し昨年8月のスペシャル・レクチャーズで披露した記録映像を上映し、今日の社会においてアール・ブリュットが果たす役割を解説しました。

第2部「3つのまちのアール・ブリュット」では、中央線沿線の中野、立川、武蔵野でそれぞれアートイベントの企画実行を担ってこられた小林瑞恵氏、松嵜ゆかり氏、酒井陽子氏が登壇し、経験を語り合いました。社会福祉法人が地元商店街とコラボレーションする中野、障がいのある子をもつ親やアート関係者が牽引する立川、行政が関与し市民協働形式をとる武蔵野と、アート振興の方法にはそれぞれのまちの個性が反映されます。その一方で、アール・ブリュットを通じて人間の創造力の広がりを知り、多様な人がつながり合う社会をつくりたいという思いは皆一緒であることが確認できました。

アール・ブリュットは、東京五輪開催をひかえたいま、「文化オリンピアード」の一環として幅広く振興されています。その一方で、福祉と文化の両面にまたがる性格をもつことなどから、さまざまな解釈や批判も存在します。中野の小林氏は、こうした状況をふまえつつ「アール・ブリュットを社会における議論のプラットフォームととらえたい」と発言され、多くの共感を呼びました。シンポジウムは、2020年の節目をさらに越えて、「共生社会のアート」の魅力を持続的に広めたいとの展望をもって締めくくられました。

2018年スペシャル・レクチャーズ レポート「現代社会学科特別講義 吉祥寺で学ぶ∕吉祥寺を学ぶ」はこちら