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経済学部 庄司俊章助教の論文が学術雑誌『Journal of Macroeconomics』に採択

2022年03月01日

教育・研究

経済学部 庄司俊章助教の論文「Menu Costs and Information Rigidity: Evidence from the Consumption Tax Hike in Japan」が、マクロ経済学分野の国際的な学術雑誌『Journal of Macroeconomics』に採択されました。

この論文のテーマは「価格硬直性」です。価格硬直性とは、需要や供給などの経済環境が変化しても、それを受けて企業が販売価格を調整するまでには時間がかかることを表したものです。この現象の背後には、価格調整に関する物理的な費用(メニューコスト)や、情報収集のコストがあると考えられています。この論文では、2014年の日本の消費増税の後に価格硬直性の度合いが低下したことを示しました。これは、増税時に企業が値札を張り替えたことを示唆しており、メニューコスト仮説と整合的ですが、その一方で、この時期は単に増税分を価格転嫁することが多く、結果として本体価格は不変というケースも幅広く観察されました。この発見は、企業が価格調整のための情報収集に対して消極的であったと解釈することができます。


論文(英文)はこちらよりご覧いただけます:(外部リンク※英語サイト)