理工学部の学び 少人数教育の研究室から プラズマエネルギー
デザイン研究室

一見異なる研究テーマから、
相互にヒントを探り合う

清水 裕己 さん

システムデザイン学科 2018年3月卒業 |
横浜市立桜丘高等学校 出身

研究室では、プラズマサイエンスとエネルギーデザインという2つのテーマに取り組んでいます。プラズマとは、原子や分子から電子が飛び出してイオンになったり、光を放射したりする状態を指し、プラズマが持つ高いエネルギーは、環境、バイオ、宇宙工学など様々な分野で活用され、今後も応用範囲の拡大が期待されています。エネルギーデザインは、未来のシミュレーションです。国や地域への新しいエネルギーシステムの導入を想定し、コストや経済効果、これを受け入れる住民の心理や普及を図る広報活動などを科学的根拠に基づき構想します。私はプラズマサイエンスのテーマで、医療分野での応用を研究しています。ケガをした患部にプラズマを照射すると止血できるのですが、詳細なメカニズムは解明されていませんでした。そこでコンピュータによるシミュレーションから、プラズマが生物の細胞にどのように働き止血効果を生むのかを明らかにしようと考えました。着手して半年後、仲間の研究からヒントを得たり、村上先生に海外の論文を取り寄せてもらったりと、多角的に研究を重ねた結果、ようやく解明の兆しが見えるところに辿り着きました。この研究は、後輩に引き継がれます。将来、プラズマによる治療が臨床で実用化されたというニュースが届く日が来ることを楽しみにしています。

教員メッセージ

村上 朝之 教授

プラズマを核融合発電に応用したり、人の行動や心理を粒子の群挙動になぞらえて変化を推測したりするなど、プラズマサイエンスとエネルギーデザインは、私にとって関連性のある研究ですが、学生はいずれかのテーマの独立した課題に取り組みます。学科カリキュラムでの広い学びを基盤としながらも研究としては未知の分野を対象とするため、私の研究室には、新しいことに挑戦したいという学生が集まります。思いがけない場面でアイデアが湧いてくることもあるので、学生にはテーマについて常に考え続けることを求めています。取り組む課題はそれぞれ異なりますが、進捗報告は分野を隔てず研究室全体で行います。無関係に思える研究からも参考になることを見つけ、自身の研究に取り込む力を養ってほしいからです。

理工学部教授。専門分野は応用物理学、電気電子工学、総合工学。東京工業大学大学院総合理工学研究科博士後期課程修了。東北大学、東京工業大学を経て、2015年に成蹊大学理工学部准教授となり、2017年から現職。