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家族・コミュニティ・
ライフコースの社会学

対象学年
3・4年次
担当教員名
渡邉 大輔 教授
Daisuke Watanabe
学びのキーワード
  • 社会学
  • 家族
  • ライフコース

研究の内容

文学部現代社会学科の渡邉ゼミでは、家族・コミュニティ・ライフコースの社会学をテーマにしています。家族、コミュニティ、いずれも危機に陥っているといわれています。しかし、これらはいかなる意味で危機に陥っているのでしょうか。あるいは誰が危機にあると考えているのでしょうか。家族を考えてみましょう。「夫は仕事、妻は主に家事で豊かさをめざす」という戦後家族モデルは、夫の収入が安定していた高度経済成長期に適合的につくられた一つの家族モデルにすぎません。産業構造が変化し、経済が不安定化する現代社会においては、この従来のモデルがうまく機能せず、これまでの家族モデルそのものが揺らいでいます。これを家族の崩壊と呼ぶことができますが、新しい家族の形が生まれていることを見逃しているに過ぎないかもしれません。このゼミでは、私たちの周囲にある家族やコミュニティといった凝集性が高いと想定される集団や空間を、ライフコース的視点を導入することで、社会文脈の通時的変化と個人的変化の双方を踏まえた分析をおこないます。そのうえで、ゼミ生各自が関心をもてるテーマを選び、とりあげた問題を歴史的視点と現在の視点の双方を往復させて考えていきます

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研究の進め方

このゼミでは、毎週1回ゼミをおこないます。本来は3,4年生は別々のゼミでおこないますが、研究報告などは3,4年生が合同でおこなう点に特徴があります。
ゼミ1年目となる3年生は、まずは基本的な文献の輪読をおこないます。この輪読や研究構想の報告を通して、各自の関心がテーマを考えていきます。1年目の後半では研究テーマを同調査してゆくかについても先行研究などを読みながら学びます。ゼミ2年目となる4年生は、卒論研究を中心に進めます。個別テーマを持ち寄り、毎週進捗の報告や基本文献などを読みながら、卒論を執筆します。最終的には、渡邉ゼミでは毎年、独自に卒論集を作成しています。
また毎年夏にゼミ合宿を、冬には箱根寮で卒論報告会をおこないます。このほかにも、3,4年生合同での懇親会などを多く開き、またOBG会もあるなど学年を超えたつながりをつくっています。

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未来のゼミ生へ

社会学という学問は、家族や都市、ジェンダー、マイノリティからポップカルチャー、メディア、社会運動、戦争、犯罪、宗教などどのような社会現象でも研究対象となります。そのため、一見すると捉えどころがなく、何を学んでいるかわかりにくいかもしれません。社会学を学ぶ最大の意義は、皆さんが生きるこの社会のメカニズムを考え、比較し、相対化できるようになることです。生きていくなかで、必ず辛いことや困ったことに直面します。そのとき、私たちはその原因は個人にあると考えてしまうかもしれません。ですが、もしかしたらそれは社会的な問題なのかもしれません。後者だとしたら、個人ではなくみなで解決したほうがよいでしょう。私たちが、そして誰もが困ったときになぜどのように困っているのか、なぜそれを困ったと考えるのか、そして、その困りごとにどう対峙するべきかを考えさせてくれる、社会学はそのような学問です。ぜひ一緒に考えてみましょう。

ゼミ・研究室の魅力

  • フィールドワークができる
  • ⽂献を読み解く力が身につく
  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 学外の人と交流ができる
  • 他のゼミ・研究室⽣との交流がある
  • 研修旅行やゼミ合宿がある

卒業論文のテーマ

  • 持ち出す食卓―おべんとうと家族の歴史社会学
  • 両親が離婚した子どもたち
  • 結婚式に求める「個性」の変化
  • 何が結婚・出生意欲を高めるのか―両親との関係に着目して
  • 病児保育の社会学
  • 成人期における親の老後扶養規範
  • 高齢者ボランティア社会学―高齢者が高齢者を支える現場
  • 葬儀業の社会学
  • 商店街の社会学―社会関係資本の視点から
  • 日本におけるニューカマー・コミュニティ―両川口市芝園団地と江戸川区西葛西を事例として
  • 家業継承の社会学―築地仲卸業者を事例として
  • 職場におけるハラスメントの計量社会学

教員のプロフィール

渡邉 大輔 教授

Daisuke Watanabe

2013年より成蹊大学文学部現代社会学科に着任しました。専門は社会学、とくに高齢者の社会参加についてライフコースや生活時間、健康などの観点から統計分析やインタビュー調査をおこなっています。地元である武蔵野市などで各種委員を務めてもいます。

研究分野
社会学、社会老年学、ライフコース論
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