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精神分析と映画、ジェンダー理論と映画

- 対象学年
- 3・4年次
- 担当教員名
- 遠藤 不比人
- Fuhito Endo
- 学びのキーワード
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- 映画表象の無意識
- 映画表象の歴史性
- 映画表象の解釈
研究の内容
おもにアメリカのハリウッド映画を(ディズニーも含む)精神分析という視点と(3年次)ジェンダー理論という視点から(4年次)分析をしています。精神分析的な分析は、映画表象の無意識(直接描かれていない領域)を明るみに出し、ジェンダー理論は特に女性表象の分析に役立ちます。映画をただ楽しむだけでなく、その映像の背後にある社会的問題、政治的問題を分析することを試みています。
研究の進め方
両学年とも前期は、それぞれ精神分析とジェンダー理論の基礎を学び、後期にはそれを援用しながら受講生1人1人に口頭発表をしてもらいます。毎回のゼミで1人の受講生が発表をして、まずは担当者(遠藤)がコメントをして、その後ゼミ全体で議論をします。全員が発言をします。これまで非常に活発で生産的な議論ができています。特に3年次のこの発表は4年次に執筆をする卒業論文の基礎となります。4年次の後期には、毎回執筆中の卒業論文について各自が発表をし、それに対して担当者がコメントをしながら、卒業論文の完成を目指します。
社会との関わり
このゼミで得られる知識は、アメリカだけでなく日本の社会が抱えている問題を浮き彫りにします。たとえば、ジェンダー理論では、社会における女性の職業、地位などについて考察を行い、精神分析理論では、それぞれの心の底に潜む無意識的な欲望や葛藤、それと過去の親子関係との結びつきを研究します。このように社会的な領域と個人の心の領野を関連付けながら、現代社会においていかにより良く生きていくのかを学びます。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- プレゼンテーション⼒が⾝につく
- 語学力が身につく
- 論理的な思考力が鍛えられる
卒業論文のテーマ
- 『アナと雪の女王』におけるフェミニズム
- 『ズートピア』における階級の表象
- 『タイタニック』における経済格差の意味
- 『プラダを着た悪魔』におけるポストフェミニズムについて
- 『マイ・インターン』における親子関係の研究
- 『ブラック・スワン』における母娘関係について
- 『スパイダーマン』におけるアメリカ表象
- 『スターウオーズ』における帝国主義の表象
- 『ドラキュラ』の精神分析
- 『ジキルとハイド』の精神分析
教員のプロフィール

遠藤 不比人
Fuhito Endo
慶應義塾大学大学院で学び修士号を取得、博士号は一橋大学で取得しました。過去3回ロンドン大学に在籍し、そこで研究や教育に携わりました。成蹊大学文学部に着任する前には東京都立大学人文学部英文科に在籍していました。
- 研究分野
- 精神分析と英国モダニズム文学の比較研究、絵画理論(ポスト印象主義)と同時代の心霊学研究との比較研究、英国戦間期の女性性と精神分析受容との関連性に関する研究、映画を含めた視覚芸術と触覚性についての研究