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和歌ゼミ

対象学年
3・4年次
担当教員名
吉田 幹生 教授
Mikio Yoshida
学びのキーワード
  • 和歌
  • 文学史
  • 鑑賞眼

研究の内容

7世紀から12世紀頃まで、歌集で言えば『万葉集』から『新古今和歌集』の頃までを対象にして、和歌を読み解いていきます。和歌の鑑賞というと、鑑賞者の主観に左右されるイメージが強いと思いますが、このゼミでは、対象とする和歌に用いられた表現にこだわりながら、そのような表現が選択されるに至った歴史的な経緯を考えていきます。そのうえで、他にもあり得た表現と比較しつつ、その和歌の新しさや踏襲されている伝統的な型を推定します。このような作業を毎回行うことで、ある程度客観的に和歌の良し悪しを鑑定する鑑賞眼を養います。

研究の進め方

3年生から始まるゼミですが、最初は先輩や教員の発表を聞きながら、基本的な調査方法や議論の深め方を学びます。そのうえで、半期ごとに1回のゼミ発表を担当して、実際に調査や立論を体験していきます。このようにして、自分の立てた「問い」から、どのように議論を組み立てて、みんなを説得する「結論」を導くかの方法を身につけます。また、週に1回のゼミで和歌表現を徹底的に調査検討することを通して、表現分析の技術や知識を身につけていきます。4年生では、これらの力を土台として、和歌文学にかんする、より大きなテーマを立てて、卒業論文の執筆に取り組んでいきます。

未来のゼミ生へ

和歌に限らず、文学は個人で楽しむものだと考えていませんか?それはあながち間違いとは言い切れませんが、同じ作品を読んでいるのに、お互いに意見が通じないというのは悲しいものです。このゼミでは、みなさんが感じ取った作品の「面白さ」を、どのようにしたら他の人たちにもわかってもらえるのかを考えています。そのために、表現の特徴を客観的に指摘するための「鑑賞眼」の獲得、また自分の考えを筋道立てて他人に伝えるための「プレゼンスキル」の向上を目標に掲げています。

ゼミ・研究室の魅力

  • ⽂献を読み解く力が身につく
  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 論理的な思考力が鍛えられる

卒業論文のテーマ

  • 古代和歌における「恋死」について
  • 万葉集における月の表現
  • 『万葉集』挽歌研究
  • 小野小町研究
  • 紀貫之の和歌の継承と発展
  • 平安和歌の「雨」について
  • 平安和歌における河川について
  • 曽禰好忠歌の特徴
  • 清少納言の和歌と随筆
  • 百人一首論

教員のプロフィール

吉田 幹生 教授

Mikio Yoshida

著書に『日本古代恋愛文学史』、共編著に『データでよむ日本文化』『『源氏物語』と日本文学史』。中学や高校の国語教科書の編集にもかかわっており、古典文学の「面白さ」をどのように伝えるのかということについても、いろいろ考えています。

研究分野
日本古代文学(和歌文学史、源氏物語)
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