研究の内容
このゼミでは、民事訴訟法を研究対象としています。大学に入って間もなく、膨大な法の蓄積に圧倒される法学部生が最初に思い浮かべる民事手続は、民事裁判手続なのではないかと思います。そのイメージはある意味正しいですが、民事における紛争解決は、その多くが裁判外紛争解決手続(ADR)によっても解決されています。そこで、民事裁判手続とADRという2つの紛争解決過程を睨みつつ、最もオーソドックスな規律が用意されている民事訴訟法を主要な題材として取り上げ、民事裁判手続に通底する原理を追究していきます。
研究の進め方
活動は週に1回で、双方向的な演習形式で実施します。各回の授業に課題を割り振り、担当者が報告した後、参加者全員で議論をするという形式が基本となります。
年間を通したイメージをいえば、前期は基礎の修養に重点を置きつつ、毎回異なるテーマに関する書籍・判例・論文などを読み進め、段階的に理解を深めていきます。そうしてある程度自分の関心を固めてもらった後、後期は少しテーマを絞った形で同様に進めます。後期には、3年生はゼミ論文、4年生は卒業論文の執筆を開始し、ゼミでの成果や自分の関心を最終回までに論文としてまとめてもらうことになります。
未来のゼミ生へ
これから先、みなさんが何かに挑戦するとき、きっとゼミでの経験が活きるはずです。ゼミの効用は、参加者全員で議論をしながら、一人では得られないような知に到達できることだと考えています。そのようなゼミを創るのは、他ならぬみなさんです。比較的若いゼミなので、ゼミを一緒に創っていこうという気概あるみなさん、ここまで読んで興味を持ったので一緒に学んでみたいという意欲あるみなさんには、是非ともゼミ生として仲間に加わっていただきたいと思っています。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- 論理的な思考力が鍛えられる
卒業論文のテーマ
- 医療ADRの可能性
- 労働格差問題における解決手段の考察
教員のプロフィール
八木 敬二
Keiji Yagi
一橋大学大学院法学研究科法学・国際関係専攻(博士後期課程)修了(博士(法学))
- 研究分野
- 民事訴訟法、倒産処理法、ADR