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国際政治ゼミ(遠藤ゼミ)

対象学年
2・3・4年次
担当教員名
遠藤 誠治 教授
Seiji Endo
学びのキーワード
  • 国際政治
  • 平和研究
  • グローバリゼーション

研究の内容

遠藤ゼミでは、日本社会から国際政治を考えていくための能力を徐々に身につけていけるようプログラムを組んでいます。まず2年生では日本社会と国際政治の関係を考えていきますが、そのためには、日本及び日本人がアジア太平洋戦争で何を経験したのか、それが戦後日本社会の成り立ちにどのような影響を与えたのかを考えます。また、核兵器や現代の戦争や紛争が、私たちの生活にどのような影響を与えているのかを考えます。さらに平和をつくり出そうとしてきた人々の思想や活動も学びます。その上で、3年生では、国際社会の成り立ち、資本主義の論理、富と力の争奪戦の具体的な姿を学び、より理論的な思考方法を身につけていきます。それと同時に、各自が選んだテーマに沿った研究を進めていきます。

研究の進め方

遠藤ゼミでは、数名の学生がグループを作って毎回のゼミの運営を担います。
まずは、全てのゼミ生が指定されたテキストを読んだ上で、そのテキストで著者が主張したかったことは何かを自分なりに要約し、その点に関するレポートをあらかじめ提出します。運営を担当するグループは、テキストの内容を要約するとともに、ゼミ生が書いたレポートを参考にして、その日に討論するテーマを2~3つ定め、なぜそのテーマについて討論するのかを説明します。その上で、学生中心に議論をしていきます。議論は多様な方向に広がるとともに深まります。分からないことや知らないことも出てきますが、できる限りゼミ中に調べて解決します。
担当する遠藤は、ゼミ生同士の議論で解決しなかった問題や見落としている問題、背景として知っておくべき知識や情報を提供するとともに、その日の討論のさらに先に考えなければならない問題などについて紹介し、ゼミ生のさらなる知的探求を促します。

社会との関わり

遠藤ゼミでは、「社会に出てから役に立つ知的生活の方法」の獲得を目指しています。どんなに頑張って勉強しても、大学生の4年間に学べることには限りがあります。しかし、世の中に起こっている問題の中に疑問をもつ力、発見した疑問点がもつ意味を突き詰めて何が本質的な問題を考える力、問題に関して調べる力、調べ方を見つけてくる方法、調べたことを言葉と文章で表現し他の人にも分かるように伝える力を身につけておけば、大学卒業後にどんな会社、どんな社会にいても対応することができます。
遠藤ゼミでは、担当する遠藤が国際政治に関心をもち、様々な問題を論理的に理解することを試みているので、ゼミ生で皆で一緒に取り組む問題は国際政治と国際政治の歴史に関するものがほとんどですが、各自が自分で取り組みたい問題を見つけてきて、掘り下げて探求することが義務づけられています。そうした共通テーマへの取り組みと各自の探求を組み合わせて、現代世界を構成するメンバーとして生きていく「頭の使い方」を身につけることが目標です。

ゼミ・研究室の魅力

  • ⽂献を読み解く力が身につく
  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 学外の人と交流ができる
  • 他のゼミ・研究室⽣との交流がある
  • 論理的な思考力が鍛えられる
  • 研修旅行やゼミ合宿がある

卒業論文のテーマ

  • 中華人民共和国における社会保障格差の諸要因
  • 国家と非国家主体の間の戦争
  • エネルギーから見るプーチンとロシア
  • 日本におけるアナキズム研究の系譜とその意義
  • 民主主義社会における公正な意思決定過程:質の確保と多数意見の反映の両立のために
  • なぜ戦艦大和の特攻作戦は行われたのか
  • 独裁化するカンボジアの実態と中国の関係性:一帯一路構想が与える影響とは
  • 『保護する責任』とリビア内戦
  • ナショナリズムの克服のために
  • 移民と共生できる社会を目指して

教員のプロフィール

遠藤 誠治 教授

Seiji Endo

滋賀県大津市出身。1962年生まれ。編著『国家安全保障の脱構築』(法律文化社, 2023年)、共著『ロシア・ウクライナ戦争:歴史・民族・政治から考える』(東京堂出版, 2023年)、編集代表『シリーズ日本の安全保障』全8巻(岩波書店、2014~15年)

研究分野
グローバリゼーションと世界秩序の変動、国際政治理論の歴史とイデオロギー性、戦争と紛争のメカニズムの変容、資本主義と不平等が戦争と平和に与える影響
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