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国際社会と国際機構を歴史的視点から考える
- 対象学年
- 2・3・4年次
- 担当教員名
- 帶谷 俊輔
- Shunsuke Obiya
- 学びのキーワード
-
- 国際機構論
- 国際関係史
- 日本外交史
研究の内容
帶谷ゼミでは、国際機構論、国際関係論、国際関係史、日本外交史に関する文献を読み進めて議論を行っています。2023年度は、2年生ゼミを「日本外交と国際主義」、3年生ゼミを「国家間戦争の時代?」、4年生ゼミを「日本政治外交史/国際関係史研究への招待」というテーマで実施しています。年度や学年によって重心は少し変わりますが、歴史と現代を行き来することによって現代の国際情勢に対する理解度を高めることを目指しています。例えば、第二次世界大戦以前の自由主義秩序維持の失敗についても学んだうえでアフガニスタン戦争、ロシア=ウクライナ戦争や米中対立、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について議論を展開しています。
研究の進め方
ゼミでは文献を毎週100~150頁程度事前に読んできたうえで議論を行います。文献を読んでくるという予習とゼミ本番における議論を毎週繰り返します。3年生で1万字程度のゼミ論文を執筆しますが、自分でテーマを設定し、報告を繰り返して方向性を見定め修正したうえで執筆作業に入ります。例年は年に1度校外学習として見学へも出かけています。これまでJICA横浜、外務省外交史料館、国立公文書館、旧吉田茂邸・明治記念大磯邸園を見学しました。
社会との関わり
政治学科で学びたい、政治学科を受けたいというと「政治家になるの?」と聞かれるのが常かもしれません。実は政治家のみならず、公務員やジャーナリスト、アクティビスト、商社勤務などでも政治学科で学ぶことは直接役立つでしょう。しかしながら、これら以外の職業に就いたとしても、2020年代や2030年代を生きる我々がどのような世界に生きているのかを把握することはとても大事なことです。人間が世界観なしで自分を定義できるかというとなかなか難しく、昨今の陰謀論などもそうした世界観の(またはその空白を埋める)一つなのかもしれません。どうせならば世界についてきちんと学んだうえで自分なりの世界観を確立して、皆さんの人生を豊かにして欲しいと思います。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- プレゼンテーション⼒が⾝につく
- 学外の人と交流ができる
- 論理的な思考力が鍛えられる
- 研修旅行やゼミ合宿がある
卒業論文のテーマ
- 第一次世界大戦期の日本の外交官
- 沖縄返還の政治過程
- クアッドの定着過程
- 政治改革と政治家の個性
- 相互依存は戦争を防げるか
- 反撃能力をめぐる議論の歴史
- 核兵器保有の意味
- アメリカの覇権の衰退
教員のプロフィール

帶谷 俊輔
Shunsuke Obiya
国際機構の歴史や東アジアを中心とした国際関係の歴史について研究しています。これまで『国際連盟――国際機構の普遍性と地域性』(東京大学出版会、2019年)を刊行しました。最近は国際連盟のみならず国際連合創設や国連初期にまで射程を延ばしています。
- 研究分野
- 国際機構論、国際関係史、日本外交史、東アジア関係史