研究の内容
このゼミでは、英語文献を使用して憲法を学びます。憲法に関する英語文献を手がかりに、諸問題を考えます。英語文献をゆっくりゆっくりゆっくりと読み進めながら、それを手がかり足がかりとして、各自の関心のおもむくまま、関連するさまざまな問題を自由に調査し解明してゆく「超スロー・リーディング&随時脱線」方式、各自が得意分野で長所を発揮し、役割分担と協力によりさまざまな問題を解明することにより、全員に活躍の場がある「OCEAN'S ELEVEN」方式、「リーディング」、「ライティング」、「ディスカッション」、「プレゼンテイション」の時間を適度に組み合わせる「RWDP」方式を活用し、「アクティヴ・ラーニング」を意識して授業を進めます。3年次では、内閣と裁判所の仕組みを中心に学びます。また、このゼミでは一貫して対面授業を重視しており、「対面世界で輝く人材」の育成をめざしています。

研究の進め方
このゼミでの研究テーマは、基本的に皆さんの自由です。ゼミで学んだことだけでなく、1~3年次での講義科目「憲法I」、「憲法II」、「憲法III」で学んだ基本問題や、他分野の講義科目で学んだ内容、自分で専門書を読んで興味を持った主題、新聞や報道番組で関心を持った時事問題、実生活で直面した法律問題など、多種多様な領域から、各自が興味があるテーマを自由に選びます。とくに4年次の秋以降には、ゼミ論文に関する質問・相談の時間(卒論タイム)や、執筆を支援する日(卒論デイ)を設け、皆さんのニーズにお応えしています。

未来のゼミ生へ
このゼミでは、基本的な文献読解力、プレゼンテーション力、語学力、論理的思考力、そして、専門的な法律知識を身につけたい方のために、さまざまな工夫をしています。また、知識の植えつけではなく、「自分で伸びてゆく力」を伸ばすためにゆっくりと試行錯誤しながら確実に実力を養うことを重視しています。英語文献を教材にしているので、そのぶん予習の手間がかかりますが、英文では日本語の専門書と異なる表現で同じ内容を説明しているため、理解しやすい部分もあります。講義科目、演習科目、LE科目を組み合わせて、異なった角度から何度も憲法を学び直すことで、いつの間にか知識がしっかりと定着するはずです。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- プレゼンテーション⼒が⾝につく
- 語学力が身につく
- 論理的な思考力が鍛えられる
- にぎやかなゼミで多くの仲間と交流できる
- 4年間で英文の法律専門書を1冊読破できる
卒業論文のテーマ
- 芸能人の肖像権
- NHK受信料の合憲性
- 一夫多妻制と憲法
- 表現の自由と民主主義
- 選択的夫婦別姓と憲法
- 広告と表現の自由
- 日本における動物の法的地位
- 感染症対策と憲法
- 同性婚の合憲性
- 交通事故の報告義務と黙秘権
教員のプロフィール

藤井 樹也
Tatsuya Fujii
東京大学卒業、京都大学大学院修了。博士(法学)。京都大学、三重大学、大阪大学、筑波大学の助手、助教授、准教授を経て現職。フルブライト助成を受け、Stanford大学、Yale大学、Virginia大学、Washington大学で客員研究員。著書に『権利の発想転換』(成文堂、1998年)。
- 研究分野
- 日本国憲法、アメリカ憲法、比較憲法