研究の内容
このゼミでは柱となるプロジェクトを2つ行っています。1つ目は現在社会に存在する問題や課題を解決に導くような「アイデア」を創造するプロジェクトです。柔軟に思考を巡らせて新しい製品・サービスのほか、スマホアプリのようなプラットフォームや人を行動に向かわせるイベントなどのアイデアを提案します。2つ目はインカレ(大学間の垣根を越えた)研究大会への参加です。こちらは大会の統一テーマに沿って自分たちで研究課題を設定し、学術的な研究成果を導きます。消費者行動やマーケティングの知識を動員して、仮説を立て、実験や調査をしたりしてデータを収集し分析します。論理的な思考力とデータ分析力を高めることを目標に、学内外の学生と切磋琢磨しています。

研究の進め方
柱となる2つのプロジェクトはいずれもグループで取り組みます。授業の時間だけでなく、グループでミーティングする時間を作って、課題に取り組んでいます。特に同じグループのメンバーは密なコミュニケーションをとるので仲が良く、食事に入ったり遊びに行ったりと時間を共有することが多いようです。前半に行う1つ目のプロジェクトは大学生の柔らかい頭を活かしてクリエイティブな発想を鍛える活動です。実務家の方から解決すべき課題を提示いただき、解決策となるような製品・サービス、マーケティング施策を提案します。オリジナリティがあって、本当に使えるアイデアかどうかを企業の方にジャッジしてもらいます。後半に行うインカレ研究大会のための研究活動は、日本語や英語の文献などを読んで論理的に仮説を導出し、その仮説(自分たちが考えた仮定)が正しいかどうかを実験や調査で得たデータを分析することで検証します。分析結果に基づいて実際の企業に対する実務的な提案までを考案して12月の研究大会でプレゼンします。この大会は研究者や実務家が審査員となって優れた研究には賞が授与されます。ゼミ生たちは最優秀賞を目指して研究に励みます。

未来のゼミ生へ
情報化の進んだ便利な社会に生きる私たちは安易に答えを得ることに慣れてしまっています。それゆえに、何が取り組むべき問題か、その課題の発見から解決の糸口を見つけ出し、いくつかの解を導くまでのプロセスを仲間とともにやり抜く経験はとても貴重です。研究者の書いた難しい論文を読んだり、頭を絞ってアイデアを創造したり、自分の考えを効果的に他者に伝えたり、ゼミ活動はチャレンジの宝庫です。そしてそれを共にやり切った仲間とは生涯続く関係を構築できるでしょう。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- プレゼンテーション⼒が⾝につく
- 学外の人と交流ができる
- 論理的な思考力が鍛えられる
- 研修旅行やゼミ合宿がある
- 仲間と共に課題に取り組む楽しさを味わえる
卒業論文のテーマ
- Generation Zの生態解明とマーケティング戦略
- 韓国美容企業のマーケティング戦略
- エンタメ市場の未来
- 教育産業における新製品開発
- 新しい贈り物習慣の創造
など
教員のプロフィール

井上 淳子
Atsuko Inoue
早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得。成蹊大学経済学部准教授、教授を経て2020年より経営学部教授。
- 研究分野
- マーケティング、消費者行動