研究の内容
俊野ゼミでは、優秀企業(と対極的に衰退した企業)の特徴に関する文献を順番で購読して優秀企業に関する基本知識を身につけたうえで、いくつかのグループに分かれて実際に日本の企業や業界に関するリサーチを行って、それをとりまとめて最終日に発表することが主な活動内容です。経営環境に関する考察力を磨くために、順番に最近のニュースに関する紹介も行ってもらいます。チームで協力しながら資料を作成していくため、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の向上を図ることが期待できます。
研究の進め方
最初に関心を持っている業界に関するアンケートを行い、その結果を踏まえて、グループ分けをする予定です。分析テーマについては、グループごとに特定の企業を選択するか、業界を選んでその代表企業を研究対象とするかは、相談して決めていきます。テーマが決まって研究が始まると、学期の最終日の研究発表までは、それぞれのペースで資料の作成をすることになります。テーマの設定は自由が高く、卒業研究のテーマとして「株式会社ポケモン」を選んだチームもあります(卒業研究では、最大4名までのチームでグループ研究が可能)。

社会との関わり
最近は、就職活動の早期化が問題視されており、3年次のゼミ活動中は、志望先の模索や実際にエントリーシートの作成や面接等に忙殺されるケースが多くなっています。ゼミのテーマが企業研究ということもあり、ゼミで学修した分析手法などがそのまま就職活動で活用できるというメリットがあると思われます。また、非常に変化の激しい世の中になっていますので、将来の経済情勢について不安を感じているゼミ生も多く見られますが、多くの企業の栄枯盛衰の事例を見ておくことで、企業の見方について深みが出てくるものと感じられます。また、毎回ニュースのフォローをしてもらうため、時事問題について最低限の基礎知識を身につけることも期待できます。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- プレゼンテーション⼒が⾝につく
卒業論文のテーマ
- 業界研究:
生命保険、商社、リース、不動産、医薬品、小売、IT、ファッション - 企業研究(個別):
ソニー、日本たばこ産業(JT)、吉野工業所、丹青社、日本マクドナルド、ポケモン、サンリオ - 企業研究(比較研究):
自動車メーカー、ビールメーカー、スポーツ用品メーカー - 社会問題等:
Covid-19(コロナ禍)、サーバー犯罪、たばこの経済) - 学術論文:
「先進国と新興国の株式市場における相関性及び効率的市場仮説に関する考察」、
「近年の不正(不祥事)研究の取りまとめと不正要件に関する総合的な考察 及び新たな不正モデルの提示」
教員のプロフィール

俊野 雅司
Masashi Toshino
証券会社の出身で銘柄選択モデルの開発や機関投資家向け情報提供、年金コンサルタントなどの実務を30年以上経験しています。成蹊大学では、2013年からお世話になっており、『証券論』や『ファイナンス論・入門』、『オプション』などの著書があります。
- 研究分野
- 証券市場、行動ファイナンス