研究の内容
ゼミの生徒は各自の興味・関心に基づいて研究活動を行っています。テーマは経済学を使って、市場や産業、ビジネスのことについて考えたり、社会問題を解決するためにどうすればいいのかを考えています。3年生の前半では共通の教科書を読み、経済学の一般的な知識の獲得を目指します。後半では、グループを作り、各グループでテーマを決定し共同で研究活動に取り組んでいます。4年生になったら個人で研究内容を決定し、1年かけてじっくりと取り組んでいます。
研究の進め方
3年生では週に1回ゼミ活動の時間があります。3年生の前半では、みんなで共通の本を読み経済学の基本的な知識の獲得に励みます。また、教科書の内容をプレゼン形式で発表してもらうので、表現力を養うことも期待できます。担当者は事前に教科書を読み込んで、資料を作る必要があるのですが、そうした訓練が後々の研究活動に役立つと思います。3年生の後期では、グループワークを行います。数名のグループを作り、各グループでテーマを設定し、研究活動を行います。定期的に進捗報告をする中で、どういうテーマや研究アプローチが良いのかをグループで話しあいながら進めていくので、チームで何かを進める活動も経験できます。4年生では、各自の興味関心に基づいて個人で研究を進めてもらいます。
社会との関わり
ゼミを通じた「社会との関わり」について、経済学を通じて社会のものごと考え方を身に着けることができると思います。経済学の特徴は、社会をどのように考えることができるかを手助けするフレームワークを提供することにあると思います。なぜ〇〇という現象が発生しているのか、この社会問題はどう解決すればいいのか/どうして解決が難しいのか、など経済学を通じて考えることができます。こうした能力は実社会に出ても有益であると思います。大学ではこうした能力を、自分の興味のある事柄に関連させて学ぶことができる良い環境だと思います。
ゼミ・研究室の魅力
- ⽂献を読み解く力が身につく
- プレゼンテーション⼒が⾝につく
- 論理的な思考力が鍛えられる
卒業論文のテーマ
- 献血ボランティアを増やすには
- 日本企業の国際展開について
- オフライン・オンライン書店について
- 舞台芸術の経済分析
- 地方ブランド・地域活性を経済学の視点から考える
- 労働市場と離職率について
学生の視点: 学生からの研究室紹介
あなたの研究室を紹介してください。
経済学というフレームで社会を理解する力を身につける
私自身、毎日ニュースで見聞きする社会の現象が、本当はどうなっているのだろうという疑問をもっていました。矢作ゼミでは、3年次前期に経済学の基礎理論と分析手法を体系的に学び、世の中の出来事を数字やモデルを通じて分析できる様々な「社会を構造的に理解するためのフレームワーク」を修得します。「経済学を使って社会を理解する力」を磨き、自分の関心を社会の現象に結びつけながら知識を深め、研究していく力がつきます。
ミクロ経済学の分析手法を使い、日本の宇宙産業における課題やその解決方法について研究を進めている学生もいたりと、ゼミ生の研究テーマが幅広いのもこのゼミの特徴です。私自身は、企業の多角化戦略について研究をしています。経営的なフレームをベースに、矢作先生が専門にされている法と経済の観点からも課題解決へのアプローチを試みています。経済、経営、法律といった近しい分野を一緒に学べるのも矢作ゼミの魅力だと思います。
先生はどんな人?
いつも学生が研究に打ち込めるように気を配ってくれています。
先生はとても穏やかで、常に学生の立場に寄り添って考えてくれます。4年生が就職活動で忙しい6~7月には、発表の準備期間にするなどの無理のないスケジュールを組み、発表が終わると必ず学生一人ひとりへのアドバイスはもちろん、参考資料などを送ってくれることもあります。行き詰ったときには、どんな小さな意見にも真剣に耳を傾けて「それは面白いね」「どう考えたの?」と声をかけてくださるので、自分の考えを安心して伝えることができます。私たちが自由に研究できるように環境を整え、行動してくれる先生です。
教員のプロフィール
矢作 健
Ken Yahagi
成蹊大学に赴任してまだ短いですが、経済学を教えています。
- 研究分野
- 法の経済分析