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振動音響制御研究室

対象学年
3・4年次
担当教員名
岩本 宏之 教授
Hiroyuki Iwamoto
学びのキーワード
  • 波動制御
  • 静粛化
  • 局所音場生成

研究の内容

機械システムの価値を損なう振動・騒音現象を解明し、その物理的特性に特化した新しい制御法を提案しています。特に、振動・騒音現象をエネルギの伝播としてとらえることで、例えば、屋内のある領域に音響エネルギが流入しない静粛空間を生成する手法などを検討しています。また、音を騒音として抑制するだけではなく、積極的に利用する技術の開発にも取り組んでいます。例としては、スピーカアレイによる局所音場の生成や超音波による非接触物体搬送などが挙げられます。

研究の進め方

研究テーマについては、基本的に担当教員がいくつかの候補を提示しますが、もちろん学生側からの提案も受け付けます。最初の1~2か月では、研究テーマに関連する文献を読み進めるとともに、研究を行うのに必要な知識・手法を修得します。本格的に研究がスタートした後は、研究進捗報告会を週に1回行い、進捗確認とディスカッションを行います。主な研究の流れとしては、①目的を達成するための手法の理論構築、②提案手法の有用性を数値シミュレーションによって評価、③実証実験、④卒論執筆、となります。卒論提出後は、専攻内で行われる卒論発表会において研究成果を発表します。

社会との関わり

本研究室では、主に振動・音響現象の解析と制御がメインの研究テーマになります。しかし、卒業後にこの分野の仕事に就けるかというと必ずしもそうではありません。それでは、振動・音響系以外の職種の場合に、卒業研究に費やした時間は無駄になるのでしょうか?私はそうではないと考えます。確かに、卒業研究で得た知識が活きることは少ないでしょう。ただし、研究で身に付けることが出来る「仮説→検証→仮説修正→検証→仮説修正・・・」というサイクルはどのような職種に就いたとしても非常に有用です。つまり、卒研時に得た知識よりも修得した研究スキルの方が重要です。したがって、どの研究室でも研究スキルは身につくので、研究室配属を決める際に将来の展望が特に無いのであれば、その時点で興味のあるテーマの研究室に入るのがいいのではと思います。

ゼミ・研究室の魅力

  • 論理的な思考力が鍛えられる

卒業論文のテーマ

  • スピーカアレイによる局所音場の生成
  • 波動制御を基調とした振動音響連成系における静粛化制御
  • バネに接続されたイナーターを用いた準能動振動絶縁制御
  • スマートセンサを用いた両端固定はりのエネルギ-最小化制御
  • 一次元振動場における波動トラッピング制御

教員のプロフィール

岩本 宏之 教授

Hiroyuki Iwamoto

2005.03 東京都立科学技術大学大学院工学研究科博士後期課程 修了 博士(工学)
2005.04 - 2013.03 首都大学東京大学院システムデザイン研究科 助教
2013.04 - 2022.03 成蹊大学理工学部システムデザイン学科 准教授
2022.04 - 現職

研究分野
振動工学、音響工学、制御工学
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