Home 理工学部 │ 応用化学専攻

電気化学研究室

対象学年
3・4年次
担当教員名
齋藤 守弘 教授
Morihiro Saito
学びのキーワード
  • 電気化学
  • 次世代電池
  • エネルギー
情報発信
> Webサイト 

研究の内容

近年、地球規模の温暖化やそれに伴う異常気象が注視されています。これにより、世界的に『2050年カーボンニュートラル実現』も掲げられ、私たちのエネルギーをめぐる環境は大きく変化しようとしています。 一方で、人類の経済活動の発展は、膨大なエネルギー消費の上に成り立っていることは否めず、これら相対する問題は人類存続のために永遠のテーマと言えます。当研究室では、そのような問題の解決策として、電気化学、触媒化学、溶液化学などの学問分野を中心に、次世代蓄電・発電デバイスのための電極・電解質材料の開発や新たな機能発現のメカニズム解明に向けた物性解析に取り組んでいます。特に、ナノ粒子やナノシート、メソポア材料などナノ構造レベルで制御したセラミックスや炭素材料等による電極や触媒材料の創成、これらのリチウム空気電池、先進リチウム電池、全固体電池、燃料電池、水電解等への応用、更にはこれらのデバイスの高速充放電、長寿命等を可能にする電解質や溶媒の分子の構造設計など、近い将来のカーボンニュートラル実現を目指し、『電気化学』の見地から日々挑戦を続けています。

研究の進め方

研究室へは学部3年生の後期から配属され、研究テーマはそのときの最新の研究内容について各自一つずつやりたいテーマを学生と教員との間で相談しながら決めます。各自の研究の進捗状況は毎月月末の月例報告会で発表し、次のステップへの打合せを行います。また、得られた研究成果は国内外の学会で発表します。そのほか、前期・後期に各自の研究テーマに参考となる論文について纏めて紹介する雑誌会を行っています。これらの学習により、単に実験で各自の研究に関連する知識や技術を得るだけでなく、研究を進めるために必要な文献調査・分析、資料作成、プレゼン・対話力など社会人となっても必要で、かつ役立つ素養を身につけます。一方で、研究室イベントとして、お花見やバーベキュー、ゼミ合宿なども行っており、学内外との交流を通じて人脈形成も図っています。

未来の研究室生へ

理系分野における研究室は、皆さんがこれらか社会へ出て活躍するための基礎的な素養を数多く学べる場所です。学部の授業で培った個々の授業での学習内容が、研究室ではより専門的な内容になり、実際に世の中の最新の研究テーマとなって実践できる場になります。その意味では準備運動から実際の競技に関わる練習へとステージが代わり、人によっては研究成果を国内外の学会で発表するという、大会に参加するような貴重な経験ができる楽しみがあります。更に、なかにはポスター賞や研究奨励賞などを受賞する人もいて、就職に有利だったりもします。それまでの高校や大学の授業・学生実験までの知識をインプットするステージから、実社会で必要となるアウトプットする力を養うステージに変わります。‟研究室”という貴重な時期に一緒にいろいろなアウトプットにチャレンジし、社会で活躍するためのスキルを培いましょう!ちなみに、先輩たちの就職先は電気自動車や定置用など大型電池・次世代電池に関連する大手メーカーや素材メーカーが多く、将来、その分野を目指している人は是非トビラを叩いてみてください。

ゼミ・研究室の魅力

  • ⽂献を読み解く力が身につく
  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 学外の人と交流ができる
  • 他のゼミ・研究室⽣との交流がある
  • 語学力が身につく
  • 論理的な思考力が鍛えられる
  • 研修旅行やゼミ合宿がある

卒業論文のテーマ

  • Li-空気電池用LiNO3/グライム電解液におけるLi溶解析出挙動の解析
  • 次世代電池用Si負極へのLi-ナフタレニド溶液を用いたLiプレドープ法の検討
    -高濃度化の効果を中心に-
  • Li-空気電池における有機メディエータ塗工空気極とLiNO3塩電解液による相乗効果とメカニズム解析
  • 次世代電池用SiO負極へのLi-ナフタレニド溶液を用いたLiプレドープ技術の応用
  • Li-空気電池におけるクエンチャー含有電解液の効果とそのメカニズム解析
  • Li-空気電池におけるLiNO2塗工空気極の効果とメカニズム解析
  • Li-空気電池用LiNO3/G4電解液におけるLi溶解析出挙動に及ぼすレドックスメディエータの影響
  • 次世代電池用Si負極への溶液Liプレドープにおける安定化SEI皮膜の形成とサイクル特性の向上
  • 新規有機ラジカル溶液を用いた高容量Si負極への急速Liプレドープ法の開発
  • 次世代電池負極への応用を指向した真球状Si中空ナノ粒子の合成

教員のプロフィール

齋藤 守弘 教授

Morihiro Saito

学生時代にリチウムイオン電池の研究室へ入り、その後、リチウムポリマー電池や燃料電池、キャパシタなど蓄電・発電デバイスの材料開発や物性解析を進めています。これらの経験から、現在はリチウム空気電池や全固体電池など次世代電池の開発に挑んでいます。

研究分野
電気化学、触媒化学、溶液化学、次世代蓄電・発電デバイス、電極・電解質材料、リチウム空気電池、先進リチウム電池、全固体電池、燃料電池、水電解など
ページトップへ戻る