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知能数理研究室
─ データから自律的に学習する人工知能システムの構築を目指す ─

対象学年
3・4年次
担当教員名
松田 源立 准教授
Yoshitatsu Matsuda
学びのキーワード
  • 機械学習
  • データ解析
  • 人工知能

研究の内容

人間の指示に従って行動するだけではなく、データから自律的に知識を獲得し、より高度な知的処理を行う人工知能の研究を行っています。本研究室では、データの中にひそむ知識の本質を探る数理的な側面と、実際の問題の解決を試みる応用的な側面の両面から研究を進めています。具体的には、機械学習や多変量データ解析とよばれる分野のさまざまな手法を活用します。サポートベクターマシン、パターンマイニング、強化学習、深層学習、主成分分析、独立成分分析といった手法が例として挙げられます。データについても、ウェブサイトの文書や数表、SNS、楽曲、ボードゲームの棋譜、翻訳文書、スポーツの画像等、さまざまなものを取り扱っています。

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研究の進め方

3年生後期からゼミに所属し、まずは自分の興味にもとづいた関連研究の調査と報告プレゼンテーションを実施します。そして取り組む研究テーマを絞っていきます。また、教科書の輪読や機械学習プログラミングの実習等を通して、研究実施に必要な基礎知識とスキルを習得していきます。4年生に進級後は、教員との個別ミーティングおよび全体ゼミを通して研究を進めていきます。自分で選んだ研究テーマについて自ら調査と研究を進めていくのが基本ですが、個別ミーティングで教員が助言をします。全体ゼミではおたがいの進捗状況を発表し、情報交換します。遅くとも4年生前期の終わりまでには具体的な研究計画を決め、4年生の後期に卒業研究の完成に向けて作業を進めます。最後に専攻内で成果発表をします。優れた成果については、外部学会で発表を実施する場合もあります。

未来の研究室生へ

大学のゼミでの研究は、一見役に立つようには思えなくても面白そうな活動に取り組むことができる貴重な機会です。社会では明確に役に立つ活動を求められることが多く、それは当然のことです。ただ、役に立たないように見えることが、未来に大きな花を咲かせることもよくあります。ゼミでの研究活動を通して、幅広い視野で自分の好奇心を追求し、いつか花咲く(かもしれない)種をもって社会に羽ばたいてもらえれば、それに勝るものはありません。自分の中の「面白さ」を大事にしながら、必要な知識とスキルを身につけていってください。お会いできる日を楽しみにしています。

ゼミ・研究室の魅力

  • ⽂献を読み解く力が身につく
  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 論理的な思考力が鍛えられる

卒業論文のテーマ

  • 潜在的ディリクレ配分法を用いた一人称代名詞によるSNS の投稿内容への影響の分析
  • 競馬におけるオッズと機械学習手法の予測困難性について
  • 動的時間伸縮法を用いたライブ音源における楽曲同定システムの改良
  • 倉庫番における部分報酬を利用した強化学習の性能評価
  • 必勝法の存在する簡易版将棋における強化学習の相手の強さの効果
  • シーケンシャルパターンマイニングを利用した棋譜に基づくチェスプレイヤーの棋風の分析
  • シーケンシャルパターンマイニングを用いた麻雀の捨て牌の傾向分析
  • 日英機械翻訳における省略された数詞の挙動に関する研究
  • 英日機械翻訳における既存の評価指標の線形結合による性能向上
  • 中級者のテニスのラリー中のショットにおけるフォームの影響の分析

教員のプロフィール

松田 源立 准教授

Yoshitatsu Matsuda

2002年に東京大学にて博士(学術)取得。学術振興会特別研究員、青山学院大学助手・助教、東京大学学術研究員等を経て2019年より成蹊大学理工学部准教授。

研究分野
機械学習、人工知能、数理情報学、数理統計学、独立成分分析
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