図書館長からのメッセージ

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図書館長からのメッセージ

館長 上 田  泰

館長 上 田  泰

うえだゆたか。経済学部教授、博士(経済学)。組織に参加する人間の心理や行動を研究する組織行動論を専門分野とする。現在は、組織に対する従業員の自発的な貢献行動である「組織市民行動」に注目している。授業科目として「人間行動と組織」「意思決定科学」などを担当。現在、日本経営学会、日本情報経営学会(理事)、オペレーションズ・マネジメント&ストラテジー学会(理事)などに所属しており、学内では大学評議員(3期)、経済学部経営学科(現経済経営学科)主任などを歴任。

新しい図書館を目指して

成蹊大学情報図書館は、成蹊学園創立100周年記念事業の一環として、成蹊高等学校の卒業生で日本を代表する建築家の坂茂氏によって設計され、2006年9月に開設されました。なぜ「情報」図書館と名付けたのでしょうか。そこには大学図書館が果たす新しい役割に対する思いがあるからです。
その1つは、情報通信技術(ICT)の発展によって、今日の図書館には、従来の紙媒体(本や雑誌)だけではなく、様々な電子媒体を扱う役割が求められているということです。現在、図書館では、125万冊以上の書籍や雑誌が保管されており、それ以外に様々な種類の電子ジャーナルを利用することができるようになっています。図書館の物理的スペースや開館時間の制約を受けることなく、インターネットを通じて世界中の多くの情報を閲覧・収集できることは大きな魅力となっています。
「情報」図書館という名前に込められたもう1つの思いは、今日の図書館が、単なる媒体の収集や保管にとどまらず、学生や教職員の学習・研究に必要な情報を積極的に発信していく役割が求められているということです。例えば、学生が就職活動を行う時期には業界情報や社史の展示を行うなど、その時々の学生のニーズに合わせた展示を積極的に行っています。また、2014年5月に東洋文庫と成蹊学園との間で協定が結ばれ、東洋文庫所蔵の貴重文献の展示も定期的に行われています。

多様なニーズに応えるエリアとして

これまで図書館というと、書籍を保管する本棚がいくつも並べられただけの館内をイメージしますが、情報図書館はこのような従来のイメージを一新する多くのエリアで構成されています。図書館の入り口前には自由に休憩できる「リフレッシュエリア」があります。中に入ると、ディスカッションが可能な閲覧エリアがあり、次第に静かなスペースになるように配慮されています。入り口から見上げるとドーム型をした「プラネット」と呼ばれる空間に圧倒されると思います。また、1階から5階までの全てのフロアには「クリスタルキャレル」と呼ばれる個室閲覧室があります。これらの空間は手続きを済ませれば利用できるようになっています。このような様々な空間を用意し、利用目的の幅を広げています。
ただし、このような様々な空間にはそのエリアごとに利用するときのルールやマナーがあります。これまでの多くの図書館では、全館一律に「静寂」が原則でした。新しい図書館としてその考えを変え、利用しやすくする工夫をしました。この発想を維持するために利用される方々のご理解とご協力をお願い致したく思っております。

緑蔭堂文庫の理念を守って

このように本館は新しい図書館のスタイルを目指すと同時に、これまでの成蹊学園の図書館の理念も大切に守っていきたいと考えています。図書館の2階への階段を上ると入口左手に「緑蔭堂文庫」と書かれた扁額が置かれており、その横にそのいわれが記されています。「緑蔭堂文庫」は成蹊高等学校(旧制)の図書館として1938(昭和13)年1月に現在の大学14号館の位置に竣工されました。閲覧室は木造平屋延べ床面積707.02㎡、付属の書庫は鉄筋コンクリート2階建て396.68㎡であり、大学図書館設置後は工学部資料室として利用されてきました。「緑蔭堂文庫」の名称は、当時の岩崎小弥太理事長が自身の句集『巨陶集』の「緑蔭清風筧の音のありところ」から選び、揮毫された扁額の原版は学園史料館に保存されています。緑蔭というのは、木々の青葉がつくりだす日蔭(木蔭)のことであり、緑蔭清風とは、柔らかな日差しと、清らかな風を感じることができる、読書に最適な場所を象徴しています。このような先人の理念を受け継いで、研究や勉学のより良い環境を目指していくことが私たちの使命だと思っております。

開かれた図書館を目指して

図書館を利用できる方々のリストが利用案内に掲載されています。そこには本大学に所属している学部学生、大学院生、聴講生などだけでなく、学園教職員、成蹊高校生・中学生、その卒業生・修了生、旧専任教職員や武蔵野地域(武蔵野市、三鷹市、小金井市、西東京市、杉並区、練馬区)に住まわれている学生でない23歳以上の方、四大学である学習院大学・成城大学・武蔵大学の学生・教職員の方々が示されています。さらに、決められた手続きを踏めば上記以外の方々にも利用していただくことができます。
また、本大学に所属する人びとには所定の手続きを当館で行うことで、他の図書館を利用する道も開かれています。

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