Home 文学部 │ 国際文化学科

国際文化論ゼミ

対象学年
3・4年次
担当教員名
川村 陶子 教授
Yoko Kawamura
学びのキーワード
  • 異文化間関係
  • 文化多様性
  • 文化政策
情報発信
icon icon

研究の内容

このゼミでは、「国際関係に文化の視点から取り組む」ことを試みます。
具体的には、
① 文化の接触と変容(個人や集団の意識、身近なものごと、「国民文化」などが、異なるものとの接触の中でどう生成・変化するか) 、
② 文化の多様性(ひとが多様であることが、社会や世界の中でどのような課題ないし可能性につながるか) 、
③ 文化の活用(文化的資源や文化的多様性を生かして、よりよい社会や世界をつくることは可能か)
といった主題に焦点を当てます。
3年次ゼミでは個人やグループで文献講読や調査報告などを行い、「読む」「調べる」「批判的に考える」「表現する」「討論する」力、何かをやり抜く力、計画し実行する力、コミュニケーション力を伸ばすことを目指します。
4年次ゼミでは3年ゼミの学修を下敷きに各自がテーマを決めて卒業研究を行います。調査分析結果の発表と討論、原稿の読み合いを重ねながら卒業論文を完成させます。
1年に数回、3・4年の合同ゼミを行います。3年生のグループ研究(サブゼミ)や4年生の卒業研究の発表会に先輩・後輩が討論者として参加し、教員とともに互いの研究への助言を行います。

iamge

研究の進め方

個人およびグループでの課題や活動が多い「欲張りなゼミ」です。
たとえば3年生のゼミでは、以下の複数の作業が年間にわたって同時進行します。
(1) テキスト講読:毎回全員で本や論文を読み、国際関係と社会・文化研究の基礎知識と思考枠組みを共有します。 テキスト内容から一歩進んだ発展的調査、一歩下がった批判的考察を行い、学びを広げることを求めます。ゼミでは質疑や討論に重点を置きます。
(2) ミニ個人発表:報道やコラムを材料にした話題提供、卒論に関連して読んだ本の書評を行い、全員で質疑・討論します。
(3) サブゼミ:3〜4名程度で共同研究を行い、課題設定、調査、論理構成などのコツを学びます。 年度末に4年生も参加する合同発表会を行います。
(4) 4年生の卒論執筆サポート:4年生と一緒に合宿や提出後報告会を行い、卒論の執筆現場を体験します。3年生も事前に論文原稿を読み、討論者として発言してもらいます。

iamge

社会との関わり

成蹊大学に勤めて20年以上、歴代のゼミ卒業生がみな口にすることが3つあります。
第一に「討論する楽しさを学んだ」。ゼミで毎回ディスカッションを行うことで、身近なことから国際関係までさまざまなテーマについて、意見を出し合い新しい知を生み出す作業のおもしろさが味わえます。
第二に「マルチタスクがこなせるようになった」。複数の課題や活動を同時に行うなかで、仲間と助け合う、困ったときには早めに相談する、どのようなときでも締切を守るといった社会的能力が身につきます。
第三に「何でも話せる仲間ができた」。卒業後の進路はさまざまですが、2年間ゼミを共に過ごした同志と折に触れてつながりあい、異業種交流をしたり社会問題や国際情勢について話したりしている人が多いです。

ゼミ・研究室の魅力

  • ⽂献を読み解く力が身につく
  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 論理的な思考力が鍛えられる
  • 研修旅行やゼミ合宿がある
  • 討論のスキルが身につく
  • 先輩後輩の交流がある

卒業論文のテーマ

  • 小澤征爾の中国公演にみる国際文化交流の可能性
  • アートプロジェクトは人とまちをつなぐのか
  • 多文化共生社会に向けて 〜都市近郊地域における取り組み〜
  • アメリカで日本語教育は生き残れるのか〜ポップカルチャーの流行から考える〜
  • 地域情報誌を再考する 〜「伝える」から「繋げる」へ〜
  • 日本型イスラームフォビア
  • スポーツ選手からみる在日コリアンのアイデンティティ
  • グレーな世界遺産 富岡製糸場の素顔
  • 文化盗用の比較文化論
  • 新型コロナウイルスとオーストラリア留学生政策

教員のプロフィール

川村 陶子 教授

Yoko Kawamura

大学時代に「人と人は仲良くなれるのに、国レベルだとなぜ戦争や摩擦が起きるのだろう」と疑問をもち、国際関係論を学び始めました。現在はドイツと日本の文化交流政策や多文化共生を研究し、多様な人がつながり豊かに生きるための政策実践を考えています。

研究分野
国際関係論(国際文化関係、文化外交・文化交流)、ドイツ現代史、文化・共生政策
ページトップへ戻る