社会のさまざまな課題に対して
行政ができることを考える

[法学部 政治学科|4年生]

2022.08.01

所属するゼミ
西村美香先生のゼミ「日本の行政を考える」
興味を持ったきっかけ
行政に関するニュースが多かったので、高校生の頃から関心があった。
ゼミの魅力
社会の課題に意見を持てるようになり、学んだことを人に教えたくなる。
将来のビジョン
国益を背骨に入れて、地域社会・地域経済を支える活動をしたい。

たくさんの学びの「点」をつないで
「線」を形づくっていく

現在の社会課題について「行政がどのような支援をすることができるか」といった視点であらゆるテーマを取り扱います。これまで、児童虐待、学校給食、教育委員会制度、DV、待機児童、奨学金、生活保護、年金制度、介護保険、公文書管理、長時間労働、非正規・外国人労働者、都政などについて議論しました。各学期好きなテーマを選んで6~7人のグループで調査と発表、ディスカッション準備を行います。基本的には自分が調べたいテーマを選べます。

今まさに起きている時事問題について討論することもあります。2021年9月に自民党総裁選があった際にはどんな理由でどの総裁候補を支持するか討論をしました。社会課題について行政は、現状の制度で解決ができるのかという視点で考えることが多く、国会の予算審議等にも興味を持つようになりました。財政学など他の講義でもゼミの内容が生かされることが多く、このゼミは学びの中で点を増やし、線を形づくることができるイメージです。

現場の声のデータ化で生み出した
障がい者の自立のための政策モデル

障がい者の就労支援B型の工賃が全国最低賃金と比べて大きく下回っていることに着目し、低賃金で安くものを作れる障がい者の悪用を防ぐため「シン・工賃倍増計画」を提案しました。自治体間の切磋琢磨を促し、工賃向上によって障がい者の方が自立し健康で文化的な最低限度の生活を継続的に送るための政策モデルです。高校時代、各就労支援施設を訪れる中で、金銭面だけでない行政の支援を求めている声に多く出会ったのが研究のきっかけとなりました。

実地の調査を踏まえ、その声を数値化することにこだわって進めました。東京都福祉保健局などが事業所向けに配っている冊子をもとに、事業所の声の共通項を見つけ、政策モデルに反映することで「なぜそれが必要なのか」「だれがどの程度求めているのか」などの視点でロジカルに研究を進めることができたと思います。初めから完璧な理論ではなくとも、何かしらつながりを見出そうとする姿勢があれば結果に結びつき、一歩踏み出すことができると実感しています。

先生はこんな人

チャーミングな「気づかせ屋」

公務員や役所のことは当事者や研究者でないとわかりにくい面がありますが、先生は現場をご存知なので実情に合わせて指導してくださいます。グループ討論の時に適宜挟まれる「こういうのが今課題になっているよ」などの助言は、議論が本質とずれないための道しるべとなってくれます。先生というより、ファシリテーター=気づかせ屋という側面の印象が強いです。生徒主体のゼミづくりを大事にされている、チャーミングで優しい先生です。

西村美香先生のゼミについて
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法学部 政治学科「日本の行政を考える」
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