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計量経済学の理論と応用

対象学年
3・4年次
担当教員名
井上 智夫 教授
Tomoo Inoue
学びのキーワード
  • 計量経済分析
  • データ解析
  • 実証経済学

研究の内容

世の中で起きているさまざまな社会問題や企業が抱える課題に対して、それを理解し、解決法を模索するとき、経済学的な思考方法はとても有用です。では経済学にもとづいた発想や仮説が、実際にはどの程度妥当なのか、どの程度効果があるのかを確かめるにはどうしたら良いでしょうか。このような問いに対して、統計的な分析手法はデータに基づいて仮説の検証や効果の推定を行う一手段になります。この種の分析には統計理論の理解だけではなく、PCを駆使できる能力も不可欠なので、RやPythonを使ったプログラミング演習も行います。3年後期から4年生にかけては、これらを応用して自身が関心のある研究課題に取り組みます。

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研究の進め方

3年前期は、それ以前に計量経済学I, II, IIIで学んだ知識の復習とPC演習を通じて、自力で分析ができ、結果をまとめ、プレゼンテーションができるようになることを目指します。3年後期は、身近な疑問から選んだプロジェクト課題にグループで取組みます。ゼミの時間には、進み具合を相互に報告しあい、新たな発見を共有し、問題点への対処方法にアイデアを出し合うなど、ディスカッションも行います。ゼミ生が選んだ課題は「10.卒業論文・卒業研究のテーマ」にあるようにさまざまですが、指導教員としてはできる限りのサポートを心がけています。分析結果は、12月に実施する他大学との合同報告会で発表します(2021年報告会の様子)。

未来のゼミ生へ

このゼミでは、関心のある課題を各自が見つけ、経済学的な発想に基づいて分析し、その解決方法を考えます。解決策を考えるとき、その効果はおおよそどのくらいになるのか、またそれがうまく機能しない可能性はどの程度かなどを評価する必要があります。ここにデータを使った統計的分析方法が活用できます。専門家でなくとも、経済学という学問の発想や、統計学という科学的な手順を武器にできれば、データを解析し、その結果を他者に説明することで社会に立ち向かえるでしょう。

ゼミ・研究室の魅力

  • プレゼンテーション⼒が⾝につく
  • 学外の人と交流ができる
  • 他のゼミ・研究室⽣との交流がある
  • 論理的な思考力が鍛えられる

卒業論文のテーマ

  • 大学進学率と世代間ギャップ・アクセシビリティ・地域格差との関係
  • 日本のプロ野球の球場動員数の要因分析
  • スポーツ選手の給与決定要因の推定
  • 都内町丁目別犯罪発生件数の予測と政策的な含意
  • TOPIXの日次ボラティリティの時系列分析
  • 地方空港の搭乗率の時系列予測と利用率の活性化策
  • 企業Aの日毎の売上げ予測と改善策
  • 対COVID-19政策と新規感染者数との関係 など

教員のプロフィール

井上 智夫 教授

Tomoo Inoue

東北大学経済学部(90年)、野村総合研究所(90〜91年)。UCSD経済学部Ph.D.(97年)。「時系列解析」(共訳)、「経済のしくみと制度」(共編)、「マクロ経済理論入門」(共編)、「予測:原理と実践」(共訳)など。

研究分野
・主要国中央銀行の金融緩和が国内外の株式・債券等の金融市場に及ぼす影響の実証的分析
・COVID-19感染拡大と人流、緊急事態宣言等各種対策の効果の実証的分析
・東南アジア諸国における最高裁判事の投票行動の実証的分析
・人口の少子高齢化が住宅価格に及ぼす影響の実証的分析
・中国経済の成長が東アジア経済圏の経済成長に及ぼす影響の実証的分析
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