成蹊学園では、気象観測や小学校の栽培活動、小学校・中学校の夏の学校など、創立当初からESD(持続可能な開発のための教育)の精神に基づいた「ホンモノに触れる教育」を実践しています。2019年11月には、ユネスコスクールのESD推進拠点にも認定されました。
コラム「こみち日記」では、成蹊小学校で行っているサステナブルな取り組みについてご紹介していきます。
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2026.03
成蹊小学校のESD(サステナブル)教育02

成蹊学園では、気象観測や小学校の栽培活動、小学校・中学校の夏の学校など、創立当初からESD(持続可能な開発のための教育)の精神に基づいた「ホンモノに触れる教育」を実践しています。2019年11月には、ユネスコスクールのESD推進拠点にも認定されました。
コラム「こみち日記」では、成蹊小学校で行っているサステナブルな取り組みについてご紹介していきます。

このプロジェクトは、株式会社ファーストリテイリングとUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が連携して行う、小・中・高校生対象の参加型学習プログラムです。ユニクロ・GU(ジーユー)の社員による出張授業で、世界の難民問題や「服」が持つ役割について学んだ後、家庭で着られなくなった子ども服を回収し、世界中で本当に服を必要としている子どもたちへ届けます。
成蹊小学校では、SDGs(持続可能な開発目標)を知識として知るだけでなく、行動へとつなげる実践的な学びの一環として、2019年より5年生こみち科の授業の中で毎年参加しています。

2023年度の活動
6月20日の「世界難民の日」を前に行われた出張授業では、ユニクロ LifeWear スペシャルアンバサダーを務めている俳優の綾瀬はるかさんが講師として参加してくださいました。
難民の現状や服のチカラについて学んだ後、子どもたちは班ごとに服を集めるための回収ボックスを制作。一つひとつに、イラストやメッセージを丁寧に描き、「届けたい」という思いを形にしました。途中、綾瀬さんも子どもたちに声をかけながら会場を回り、一緒にイラストをかいてくださいました。
完成したボックスは成蹊学園内の各所に設置され、多くのご家庭の協力のもと、たくさんの服が集まりました。


2024年度の活動
翌年は、回収された服がどのように難民の方々へ届けられるのかを学ぶ特別課外授業が、TOHOシネマズ六本木で実施され、前年に5年生で出張授業を受けた6年生が参加しました。昨年に引き続き、特別講師として綾瀬はるかさんも参加してくださいました。
事前授業では、折り紙や手作りのおもちゃ、心を込めたメッセージ動画などを準備。子どもたちの思いは、回収した服とともに、モルドバ共和国で暮らすウクライナ難民の子どもたちへ届けられました。
特別課外授業では、お礼のカードとともに、現地の子どもたちが服やギフトを受け取って喜ぶ様子や、質問への返答、感謝のメッセージを収めた映像が紹介されました。画面越しに伝わる笑顔は、子どもたちにとって「自分たちにもできることがある」という実感となりました。


子どもたちの感想
2年間の取り組みを終えた子どもたちの感想の一部をご紹介します。
「なぜニュースなどで、もっと難民の人たちを取り上げないのか疑問に思いました。」
「戦争から逃げてきて他の国にいる人たちは、服がありません。本当に苦労して逃げている人がいるんだなと感じ、涙ぐんでしまいました。」
「映像の中で、自分が作った物で遊んでくれているのをみて、とてもうれしかったです。」
「私たちが送った服が難民の人に届いた動画をみて、心にジワジワと感じました。」
「難民の人たちがくれたカードは、文字が分からなくても自然に心にとどくものがあって、つながるのに大切なのは心だなと思いました。」


先生の視点
TEACHER’S PERSPECTIVE
“届けよう、服のチカラ”プロジェクトでは、ユニクロ・ジーユーのご担当者から直接お話を伺い、着られなくなった子ども服を届ける取り組みが、難民支援へとつながっていることを学びました。
子どもたちは、その意義を自分ごととして受け止め、「自分たちにできること」を考えながら行動へとつなげていきました。ポスターやチラシを制作して学園全体に協力を呼びかけ、回収ボックスの装飾にも主体的に取り組みました。本プロジェクトは、一人ひとりの小さな行動が大きな力につながることを実感する貴重な機会となりました。
成蹊小学校では、このように実体験を伴う学びを大切にしています。社会・他者とのつながりを感じながら、持続可能な未来について自ら考え、行動できる力を育てていくことを目指しています。
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