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2026.09

受け継がれる挑戦

6年生
夏の学校と遠泳の伝統

小学校生活最後の夏に挑む、
伝統の夏の学校

成蹊小学校では、1年生から学年ごとに特色ある「夏の学校」を実施しています。その集大成となるのが、6年生の夏の学校です。

舞台は、千葉県南房総市の岩井海岸。子どもたちは海辺で共同生活を送りながら、小学校生活最後の夏ならではのさまざまな経験を重ね、大きな挑戦へと臨みます。

そして、夏の学校の大きな目標となるのが、自然の海で行われる遠泳です。足のつかない海を、仲間とともに泳ぎ続ける。そばには先生や仲間、そして子どもたちの挑戦を支える卒業生たちの姿があります。

長い歴史の中で多くの成蹊小学校の子どもたちが、自分自身の限界に挑んできた遠泳。泳ぐ子どもたちと、それを支える人々の思いによって、世代を超えて受け継がれてきた夏の学校の伝統です。

遠泳について

仲間とともに自分自身に挑む挑戦

6年生の夏の学校、その最大の挑戦となるのが、4日目に実施される約2kmの遠泳です。

穏やかなプールとは異なり、舞台は自然の海。子どもたちは仲間とともに海へ入り、一人ひとりが自分のペースで泳ぎ続けます。苦しくなったときには、そばを泳ぐ仲間や師範から励ましの声が届きます。そして、一かき、もう一かきと前へ進んでいきます。

目指すのは、誰かより速く泳ぐことではありません。足のつかない海への不安に向き合いながら、最後まで泳ぎ続ける強い心が何より大切です。

それぞれが自分自身と向き合い、ゴールを目指し、苦しいときには励まし合い、仲間とともに泳ぎ切る経験は、大きな達成感と自信につながります。

それが、成蹊小学校で長く大切にされてきた、夏の学校の遠泳です。

師範団によるサポート

卒業生が支える、成蹊ならではの伝統

遠泳に挑む6年生を支えているのが、小学校の卒業生を中心とした約70〜80名の有志で組織される「水泳師範団」です。長年にわたってこの活動に携わってきた方から、近年卒業した若い世代まで、さまざまな年代の卒業生が集まります。また、成蹊小学校を卒業した成蹊高等学校の生徒たちも「師範助手」として参加します。

遠泳当日は、水泳師範団が子どもたちとともに海へ入り、励ましの声を掛けながら、一人ひとりの泳ぎを支えます。さらに、6隻の船と3艇のレスキューボートを配置し、安全に遠泳へ挑戦できる体制を整えています。

かつて自分たちも同じ海を泳ぎ、先輩たちに支えてもらった卒業生が、今度は後輩たちを支える側になる。遠泳とともに、この世代を超えた「支える人」の存在もまた、成蹊小学校で長く受け継がれてきた伝統の一つです。

遠泳のその先に

挑戦の先にある、自信と新たな目標

夏の学校の最終日には、水泳師範団から一人ひとりに完泳証や記録証、メダルが手渡されます。遠泳を終えた子どもたちは、達成感に満ちた表情で、大きな自信を胸に学校へ戻ります。

そして、夏の学校を経験した子どもたちからは、「いつか自分も師範として後輩たちを支えたい」という声も聞かれます。

自分が先輩たちに支えてもらったように、いつかは自分が次の世代を支える。先輩から後輩へ、遠泳への挑戦と、それを支える思いが受け継がれていく。それもまた、成蹊小学校の大切な伝統です。

先生の視点

TEACHER’S PERSPECTIVE

子どもたちの表情が物語る
挑戦の時間

6年生の夏の学校では、普段の学校生活ではなかなか見ることのできない、子どもたちのさまざまな表情に出会います。

海での訓練では、力強く泳ぐ師範の姿を、憧れを抱きながら真剣なまなざしで見つめる子どもたち。一方、休憩時間には師範と冗談を交わし、屈託のない笑顔を見せます。そして遠泳が近づくにつれ、楽しそうだった表情にも少しずつ不安や緊張が浮かびます。それでも、いざ海へ向かうときには、「やってみよう」と覚悟を決めた表情へと変わっていきます。

遠泳を終え、海から上がってきたときの表情も忘れられません。泳ぎ切った喜び、自分なりに挑戦した充実感、そして少したくましくなったような自信。そのすべてが、子どもたち一人ひとりの顔に表れます。

遠泳で大切なのは、泳いだ距離や結果だけではありません。多くの人に見守られ、支えられながら、不安と向き合い、自分なりの一歩を踏み出していく。そのなかで子どもたちが見せる真剣な顔、笑顔、不安な顔、覚悟を決めた顔、そして最後に見せる晴れやかな顔。その一つひとつの表情の変化をすぐそばで見られることも、夏の学校の素晴らしさの一つだと感じています。

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