初心者でも楽しめる!管弦楽団定期演奏会のすすめ

年度も終わりに近づき、最近の冬の寒さに体は凍えるばかりです。
こんな時期には心温まる音楽が聴きたい......ということで、昨年12月27日に行われた成蹊大学管弦楽団の定期演奏会を取材しました!あまりクラシック音楽に触れる機会がなかった取材班ですが、上手く演奏会の様子をお伝えすることができるのでしょうか......!
ぜひ最後までお楽しみください!

コンサートマスターに演奏会の魅力を聞いてみた!

まずは演奏会の楽しみ方を伝授してもらうべく、本公演でコンサートマスターを務める、菅原理さんにお話を伺いました。コンサートマスターとは、指揮者の意図をくみ取って他の演奏者に指示する役割を務める人のこと。いわば第二の指揮者です。団員から見たコンサートの魅力を探りました!

――成蹊大学の管弦楽団はどういった団体ですか?

成蹊大学で唯一のオーケストラ団体です。本学には吹奏楽団もあるのですが、そちらと違って弦楽器があるのが特徴です。団員は約60人ですね。

――オーケストラを成立させるための最低人数はどのくらいですか?

曲によって異なりますが、だいたい40人が最低かな。慶応義塾大学や早稲田大学などには、120人を超える団体もあります。成蹊の団員は約60人なので、オーケストラとしては少なめです。

――12月27日に行われる演奏会では、どのような点が見所ですか?

「くるみ割り人形」という曲を演奏します。CMなどに使われているので、皆さんよくご存じだと思います。同名のバレエ作品で使われている、クリスマスをテーマにした曲なので、演奏会の時期にぴったりなところも注目ポイントです。

――コンサートの所要時間は?

一般的には1時間半から2時間程度です。プログラムの構成は、前曲、中曲、休憩をはさんでメインの曲となっていて、10分くらいの短い前曲、20分から30分の中曲の後、30,40分の交響曲が最後にきます。

――なるほど、クラシックコンサートはそのような構成になっているのですね。 コンサートに行くとき、クラシック音楽を知らなくても演奏を楽しめるでしょうか?

「くるみ割り人形」もそうなのですが、お店のBGMやテレビのCMにクラシック音楽は結構使われていて、それを認識せずに聞いている曲がたくさんあるんです。有名な曲を演奏するコンサートに行けば聞き覚えのある曲があって楽しめる、というのが一つです。

――もう一つはなんでしょうか。

CDで聞くのと感覚が違うところですね。クラシック初心者の人が初めてコンサートに行った感想でよく聞くのが、迫力があるということです。成蹊の団体は60人いますが、大きいところだともっといるので、その音色をホールで聴くのとスマホで音楽を聴くのとでは断然迫力が違います。そこが初めての方でも楽しめるもう一つのポイントじゃないかなと思います。

――コンサートに行く際、服装の指定はあるのですか?

コンサートによって異なりますが、学生やアマチュアがやるコンサートはそんなに気にしなくていいと思います。半ズボンとかサンダルでなければ大丈夫ですよ(笑)。

――自分の好きな服装で、ということですね。

どうしても気になるようであれば襟付きのシャツなどを着用してもいいですし。ただ、本場ヨーロッパでのコンサートやプロが行うものは格式高く、場に合わせたドレスコードがあります。

――コンサートに行く年齢層としてはどのような方が多いですか?

今回の定期演奏会のようなコンサートは団員の家族や友人、大学教員が多いですね。OBや近所に住んでいる方もいらっしゃいますが、大学生のコンサートということもあって若い人が多いです。プロコンと呼ばれるカジュアルなコンサートは音楽が好きな大人が多い印象です。ただ、若い人も来てくれるように子供向けのコンサートなど様々な取り組みをしていますね。

――コンサートの主催者側としては、年齢にかかわらず興味があれば来てほしい!という思いなんですね。 やはりオーケストラの団員ということもあってコンサートに行く機会は多いですか?

私は月に一回くらい行きますね。コンサートはもちろん、オペラやバレエなどの古典をよく見ます。特に2023年は海外の方が来日されたり、海外で活躍されている日本の演奏家が凱旋公演されたりしています。

――最後に、まだコンサートに行ったことがない方に向けて、行ってみたいと思えるような一言をお願いします。

初めての演奏会は、やはり漠然と緊張してしまうものだと思います。
いいホールに行くと、そもそも建物自体がとてもキレイだったり、歴史があって圧倒されます。ホスピタリティも良くて、チケットを渡すときに出迎えてくれる人がいるんですよ。車いすで行くと席まで押して案内してくれたりとか。
音楽だけでなくいろんなところに楽しむ、とか感動する要素があります。音楽はもちろん、緊張しながらもすべてを感じて楽しんでほしいなと思います。

――ありがとうございました。

定期演奏会の様子

演奏会当日を迎えた取材班は、緊張しながらも会場に到着。
今回は「ゲネプロ」と呼ばれる全体リハーサルの段階から取材することができました。
最大1,190人座ることができる大きなコンサートホールは圧巻で、様々な角度からこれから行われるリハーサルに向け準備する管弦楽団の様子を見ることができました。

定期演奏会は、現役の学生はもちろんのことOB・OGの方々も参加するため、本番に向けて声を掛け合いながら最終調整を行っている様子でした。
本番前になると、成蹊生をはじめ関わりの深い教授や保護者など、関係各所から多くの方が足を運んでいました。
初めてコンサートに来て聴く方でも参加しやすい雰囲気でした。

取材班の感想

今まで吹奏楽しか聞いたことがなかったのですが、弦楽器の存在に迫力があり、初心者ながらに音の厚みを感じました。1曲がとても長く、長時間演奏し続けるのは大変そうでしたが、全く疲れを見せないみなさんに感動しました。
私自身が知っている曲も知らない曲も、あたたかな音によって楽しんで聞くことができ、とても心地がよかったです。思わず聞き入ってしまいました!また同じ楽器を使用しながらも、激しい曲もゆったりとした曲もどちらもきれいに表現していました。またオーケストラを聴いてみたい!と思わせてくれました。

聴衆の中にはリズムを楽しむ方も、ゆったりと聴き入る方もいらっしゃいました。耳だけでなく、全身で感じることができる迫力は生の演奏ならではのものだと思います。オーケストラは同じ曲であっても指揮者や演奏者が変われば印象が変わるといわれています。音楽がいつでもどこでも聴ける時代になった今こそ、想いが込められた生の音を体験することをお勧めしたいです!

おわりに

今回の記事では、管弦楽団へのインタビューや定期演奏会の様子をお届けしました。これまで管弦楽をあまり聞いてこなかった取材班ですが、当日はリハーサルの段階から終始感動していました。部員の皆さんの熱い想いが会場全体に伝わっていたように思います。
欅祭や演奏会など、様々なイベントで素晴らしい演奏が聴けますので、ぜひ下記のリンクからご確認ください!

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担当/福島・栗原・丸山
撮影/福島・写真部の皆様