プロジェクト
紹介

project

ネガティブマインドのサポートと解消のための
モバイルアプリケーションの社会実装

代表者:
理工学部 山添崇 助教
研究期間:
2021年4月 ~ 2024年3月
プロジェクトの進捗状況
研究目的:
COVID-19によってコミュニケーションが途絶えたことで悩み・ストレスなどのネガティブマインドを抱え込む学生や社会人への専門家によるサポート体制の構築を目的とする。
概要
COVID-19が世界的に猛威を振るう中、人々の行動が制限されることで交流の機会が減少している。このことは、感染症の抑制に非常に効果を発揮する一方で、社会や人との距離を感じることで、不安や悩みを抱え、孤立する人が増えつつある。本プロジェクトでは、こうした孤立した人々の不安や悩みを解消方法の提案を行うモバイルアプリケーションを制作・配布し、孤立した人々へのサポートを行う。加えてメンタルヘルスケア専門家である精神科医・臨床心理士・NPOと連絡可能な経路を実装し、専門家に心の悩みを相談できる環境を構築する。モバイルアプリケーションを用いて心の悩みに関する社会的な課題を解決するための一つのソリューションとして認知科学に基づく情報技術の社会実装を行うことを目的とする。
本プロジェクトの背景、目的
COVID-19が世界的に猛威を振るう中、社会活動を継続的かつ持続的に行うために、インターネットをフル活用した社会活動が活発になり、もはや社会に欠かせない基盤となりつつある。特に映像情報や情報科学の技術を活用したサービス、例えばZOOMやGoogleMeetなどの多人数間コミュニケーションが、経済、教育、行政に至るまで幅広く活用され実績をあげている。一方で、これらのサービスは急激なコミュニケーション形態の変化、特に録画映像によるタイムラグのあるコミュニケーションや常に発言者が特定され注目が集まるカメラ越しのコミュニケーション方法によって、各人が常に主体的かつ自立すること要求される状況が生じている。このような環境において、これまで受け身のコミュニケーション方法を主として採用してきた人にとって、程度の差はあれ、コロナ疲れのようにメンタルヘルスに影響を及ぼすような戸惑い、ストレスや悩みを抱えるケースが多く見られるようになっている。しかしながら、メンタルヘルスの深刻度は、当事者で判断できるものではなく、専門家による診察・診断が必要である。加えて、プライバシーに関わる内容のため身近な人でも相談しにくい。
本プロジェクトは、これらの問題に対して、機械学習とモバイルアプリケーションを駆使し、診察情報の取得とプライバシー保護の両立しながら、ユーザーのメンタルヘルスの判断を自動化し、ユーザーに対処方法を提案することを目的として、機械学習とモバイルアプリケーションのメンタルケア分野への適応の可能性を検討・検証するものとする。加えて、ユーザーが必要な場合にメンタルケアの専門家(精神科医・臨床心理士・NPO)と連絡が取れる方法の実装も検討・検証する。