プロジェクト
紹介

project

映像解析を用いたランニングフォームの
自動評価システムの実装評価と改良

代表者:
理工学部 新村文郷 助教
研究期間:
2022年4月 ~ 2024年3月
プロジェクトの進捗状況
研究目的:
ランニングは身近なスポーツであり、トレッドミルを利用したランニングはスポーツ施設において主要なエクササイズである。良いフォームで走ることは効率的なエクササイズを可能とするとともに、怪我の予防やパフォーマンス向上に重要である。しかし、ランニングに関し専門的な知識を持たない人にとって客観的に自身のフォームを評価することは難しく、スポーツ施設等で手軽にアドバイスを受けられることが望ましい。本研究ではこのような需要を満たすため、カメラを用いてランニングフォームを評価するシステムを開発する。ランニングの専門家、スポーツ医学の専門家、フィットネスクラブを運営する企業と協力して開発しているランニングフォーム自動評価システムを、実際のフィットネスクラブに試験的に導入し、実環境での運用・評価をするとともに、データを収集し、そのデータを利用することでシステムの改良を行う。
研究背景・目的
日常生活における健康維持は、高齢化の進む日本においては特に重要な課題といえる。健康維持のためには適切な運動が重要と考えられる。ランニングは手軽に行うことができる適度な運動の1 つであり、健康維持やダイエットに貢献することは様々なメディアによって取り上げられている。しかし、不適切な運動は健康に悪影響を及ぼし、ランニングの場合は不適切な姿勢でランニングを続けることで、足腰を痛める怪我などに繋がることがある。
また、速く走ることを目指す人にとって適切なランニングフォームは重要である。そのため、自身のランニングフォームの問題点を知り、改善していくことは重要である。しかし、ランニングフォームを評価するためには客観的な視点と専門的な知識が必要であるが、手軽に専門家のアドバイスを受けることは難しい。こうした背景から、ランニングフォームを自動的に評価するシステムに需要があり、社会実装が望まれている。そのようなシステムを実装し、全国のフィットネスジムをはじめとする運動施設に広く普及させることで、多くの人々の健康維持に貢献することが期待される。
従来ランニングフォームを評価するシステムでは、専用のセンサ機器を装着して走ることでデータを取得し分析する技術が存在する。そのようなシステムではセンサ機器を装着する必要があり服装や靴が制限される。これに対し、映像解析を用いたシステムであれば、カメラの前でユーザが走行するだけでランニングフォームの評価が実現でき、広く普及させる上で大きなメリットになると考えられる。そこで本研究課題では、カメラを用いて走者のランニングフォームを自動的に評価するシステムに焦点をあてる。