著作権法って何だろう?~法学部・塩澤教授講演会~

私たちの世代では生まれてからずっとそばにあったと言っても過言では無いSNS。
その使用にあたって私たちが気をつけなければならないことが「著作権の侵害」です。

「生活の中でなんとなく著作権には気をつけてはいるけれど、詳しいことはよくわからない...。」
というあなた!
学生広報委員会が著作権法を学ぶため、「著作権法が描く今・未来」をテーマにした講演会に参加し、その様子をリポートしました。
この記事で著作権法について学んでみませんか?

教授のご紹介

今回の講演をしてくださるのは成蹊大学の法学部の塩澤一洋教授!
1年生から4年生まで全学年のゼミを担当されている為、ご存知の方も多いのではないでしょうか?

塩澤教授は慶應義塾大学の経済学部と法学部をご卒業後、2000年に成蹊大学の法学部に着任なされました。

成蹊大学では「民法I」や「民法II」、「知的財産法I」「LE1」の科目を担当なされています。
この記事を読んで塩澤教授の授業に興味を持った方は履修してみてくださいね。

講演された内容と聴衆の反応

開場時間を過ぎてから、続々と講演に参加される人々が集まり、開始時間前に席は埋まっていました!著作権法に興味関心を持つ方々をはじめ、塩澤教授の教え子であった弁護士の方や大学院生も参加されていました。
講演開始前から教授と参加者の間でにぎやかな時間が流れていましたが、講演中の活気は、大学での塩澤教授の講義と同じかそれ以上!
法律に興味を持つ人々が集まったからでしょうか、たくさんメモを取っている方々が見られました。

塩澤教授の講義スタイルは、10年以上前から時代の最先端を取り入れるよう工夫されています!レジュメはQRコードからウェブサイトをそのまま閲覧するペーパーレスシステムを採用。インタラクティブな授業(学習者相互や学習者・教授者間の教育的コミュニケーションを重視した教え方)を目指した形態に、参加された方々は興味を示しておられました!
授業での学生の発言が多いことでも有名な塩澤教授ですが、今回の講演会でも参加者間で意見がよく飛び交っていました!

講演会のつかみでの説明に用いられたのは、とある芸術作品。2018年12月30日に著作権法の改訂が施行されたことで、法律による保護の期間が延びたものだったそうです。作者の死後70年を経過するまで存続する著作権は、次の世代へ残す文化の将来を見据えたものであると説明されました。
その後は著作権とAIとのかかわりについて。生成AIの作品が出回る中、ディープラーニングで使用した作品と著作権のかかわりであったり、その作品の使用用途による合法か違法かの差であったりと、我々の生活と密接にかかわるものと著作権法との繋がりをわかりやすく解説していただきました。
「法律は社会の多様性を育むもの」という教授の理念と照らし合わせた著作権法と私たちの生活とのかかわりについて、参加された方々の理解を深める内容となった講演会でした。

取材班の感想

 文学部3年 福島
わたしは文学部に所属しており、法律の知識は全くないのですが、法律について学ぶことがなかった人でも理解しやすい講演でした。
著作権はあまり自分に関係していないと思っていたのですが、「今の著作権法が100年後の文化的状況に関係する」という言葉を受けて、日本の文化や社会を学んでいる自分にとっても直接的に関係するのだと分かりました。
この講演会がきっかけで法学に興味を持ったので、来年度から他学部履修や副専攻制度を利用して法学部の授業を受けてみたいと思います!

 法学部2年 長嶌
私は法律学科の学生ですが、いまだ基礎科目である民法や刑法、憲法を学んだだけであり、本講演会の内容である著作権法への理解はほぼなく、理解することができるか少々不安がありました。
しかし、塩澤教授のわかりやすい説明と生活に密接した具体例のおかげで、著作権が我々の生活や文化の発展には必要不可欠であると同時に、自由で多様な社会のためにもっと深く勉強したいと考えさせられました!
次年度以降、さらに細かな種類の法律について学べるので、今後も勉学に励みたいと思います!


終わりに

いかがだったでしょうか。著作権法をはじめとし、私たちの人生の中で法律が関わらない場面はほとんどありません。
この記事を読んで法学の世界に興味を持った方は、ぜひ塩澤先生の授業を受講してみてください!

塩澤先生のゼミ紹介はこちらからどうぞ!
shioゼミ─ 民法・著作権法判例研究と『shioゼミ判例十選』製作


オープンキャンパスにて行われた体験ゼミの記事も併せてご覧ください。
オープンキャンパス取材!「法学部教授に聞く!民法を学ぶ意味とは?」

担当/福島・長嶌・泉
撮影/福島