成蹊大学高等教育開発・支援センター
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QLAとは


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  1.QLAの概要 5.ハラスメントなどの人的トラブルを防ぐために
2.QLAの業務 6.守秘義務と個人情報保護
3.勤務管理 7.災害、その他のトラブルに際して
  4.心がまえ  


1.QLAの概要

 大学で授業支援に携わる学士課程(学部学生)の学生は、一般的にSA(Student Assistant の略)と呼ばれています。成蹊大学では、SAの中でも、所定の課程(単位外)を修了し、また、上級救命講習(公益財団法人東京防災救急協会)を受講して認定証等を交付された者を、QLA(Qualified Learning Assistant 正式名称:成蹊大学公認学習補助員)と認定します。QLAは「高等教育開発・支援センター(事務局は、教育開発・支援課)」が募集から運営まで行っています。QLA制度については、「成蹊大学公認学習補助員に関する規則」 https://www.seikei.ac.jp/university/pdf/637010.pdf を参照してください。なお、同じアシスタント業務でも、大学院学生が学部の授業をサポートする職種はTA(Teaching Assistant)と呼ばれます。成蹊大学でTAを担当している事務局は、研究助成課です。このように、一見同じように思われる学生アシスタント業務でも、学部学生/大学院生の身分による職種の違いや、管轄する事務局に違いがあります。

 

2.QLAの業務

 QLAのもっとも大きな役割は、授業の活性化に資する授業支援を通じて教育効果を高めることです。担当教員が授業運営を円滑に進めるために、授業中あるいは授業の前後に軽微な補助を行ったり、ディスカッションなどのグループワークでファシリテーター(グループワークなどでスムーズにワークが進むように調整したり、手助けしたりする存在)の役割を担うほか、以下のような付随的な補助業務を行います。

 授業においては、常に担当教員の指示下で適切に業務にあたることが求められます。次は、授業支援業務の具体的な一例です。

 授業においては、常に担当教員の指示下で適切に業務にあたることが求められます。QLAの業務は、授業あるいは授業担当教員によってバリエーションがありますが、授業運営の責任者はあくまで担当教員であり、QLAはその補助的役割であることは、常に念頭に置いておく必要があります。したがって、QLA次のような業務を担当することはできません。これらの業務にかかわることは、たとえ担当教員の指示や依頼があっても厳禁です。

 

3.勤務管理

勤務時間

 

出勤報告の様式
<情報基礎科目> <情報基礎科目以外>

 

出勤報告の手順


授業支援報告書について(情報基盤科目以外)

 QLAは、勤務1回ごとにQLA授業支援報告書を作成し、QLAファイルに入れて事務局に提出するものとします(情報基盤科目を除く)。報告書には所定のシートに手書きで記入してください。字数に制限は設けませんが(上限も下限も)、報告書記入もQLAとしての業務の一部となりますので、毎回必ず気づいたことを記入してください。報告の対象となるのは大きな出来事だけではありません。どんな些細なことでもよいので気がついた点、また自分の感想や反省点など、1勤務につき最低1つは記入してください。また、この報告書は授業全体を振り返るものなので、原則、記入するのは授業時間終了後とします。授業中はQLAとしての業務に専念してください。

 

給与支払い

4.心がまえ

学業との関係性

 学生の本分は学業であり、QLAもそれに変わりはありません。したがって、QLAとしての勤務も、自分の学修活動に支障のないように計画する必要があります。

 

教育者としての自覚

 QLAは、担当する授業の場では、受講学生にとっては「教える側」に見なされます。したがって、「教育者の自覚」は常に意識しておく必要があります。学部学生であり、教え手という両面性を持つQLAは、また、学生たちのお手本と見なされることもあります。後述するマナー(服装、言動など)では、各々のQLAがこうした自覚を持ち、そこから自発的に適切な方法を選択することが期待されているのです。

 

担当する授業の理解

 授業支援では、QLAは常に担当教員の指示下にあります。業務を適切に行うために、必要があれば、事前に担当教員と充分に話し合ったり、シラバス等に目を通して授業の目的や教員の意図を理解しておく必要があります。

 

QLAとしての権限と責任

 

授業担当教員とのコミュニケーション

 授業支援を円滑に行うにあたり、業務内容その他について、授業担当教員としっかりとコミュニケーションをとることが重要です。教員との関係で困ったことがあれば、事務局へ相談することも可能です。 


受講学生とのコミュニケーション

 

マナー(服装、言葉遣いなど)

 

欠勤・遅刻

5.ハラスメントなどの人的トラブルを防ぐために

ハラスメントについて

 成蹊学園公式サイトの、「成蹊学園のハラスメントに関する取り組み」>「成蹊大学・大学院の学生の皆さんへ」
https://www.seikei.ac.jp/gakuen/about/efforts/harass/
https://www.seikei.ac.jp/gakuen/upload/img/about/efforts/harass/data/005.pdf
には、QLAとしてだけでなく、成蹊大学生である皆さんが遭遇する可能性のあるハラスメントについて、情報がまとめられています。QLAとして勤務に就く前に、必ず目を通しておいてください。

 

アカデミック・ハラスメントと、セクシャル・ハラスメント

 大学内で想定される主なハラスメントとしては、アカデミック・ハラスメントと、セクシュアル・ハラスメントがあげられます。
 アカデミック・ハラスメントは、成蹊学園公式サイトでは、「教育・研究上の地位や人間関係などの優位性を背景に、教育・研究上の適正な範囲を超えて、相手に精神的・身体的苦痛を与えること、又は教育・研究環境を悪化させることをいいます。」と説明されています。アカハラと省略して呼ばれることもあります。
 セクシュアル・ハラスメントは、「相手方の意に反する性的言動により、相手方に不快感や不利益を与え、または教育・研究および学習環境を悪化させることをいいます。なお、「男だから〜」や「女のくせに〜」といった表現に代表される性別役割分業や言動は、ジェンダー・ハラスメントと呼ばれ、セクシュアル・ハラスメントの一種と考えられます。」と説明されています。セクハラと省略して呼ばれることもあります。

 

その他のハラスメント

 成蹊学園公式サイトでは、ハラスメント一般の定義として「どのような行為がハラスメントにあたり、どのような行為がそうでないのか、目に見える基準があるわけではありません。自分が何気なく行動、または発言したつもりでも、相手が嫌だと感じたり、人権を侵害されたと感じたりすれば、それはハラスメントになる可能性があります。」とあります。パワー・ハラスメント、ソーシャルメディア・ハラスメントなど、昨今マスメディアで頻繁に取り上げられているハラスメントも、そのバリエーションです。


QLAは加害者にも被害者にもなる

 QLAは、勤務時以外には通常の学生と同じ立場ですが、勤務時は学生にとっては教員と同じ教える側にみなされるので、アカハラの定義で言うところの「教育・研究上の優越的な地位にある者」の立場でのハラスメントの加害者になる可能性があります。
 一方で、QLAは、自分がハラスメント被害者になる可能性にも充分留意しておく必要があります。担当教員と受講学生との中間的な立場にもなりうるQLAは、教員からも、また、受講学生からも、ハラスメントを受ける可能性があります。
 いずれの立場でもハラスメントを防ぐために、また、ハラスメントに遭遇したときに対処できるように、繰り返しになりますが、「成蹊学園のハラスメントに関する取り組み」には必ず目を通しておいてください。


人的トラブルを感じたら

6.守秘義務と個人情報保護

守秘義務

 QLAの業務上で知り得た秘密を守るべき情報について、外部に漏らしたり、業務以外で利用したり、教室等業務場所以外に持ち出すことは、固く禁じられています。

 

個人情報保護

 守秘すべき情報の中でも、QLAとして特に注意を要するのが、受講学生などの個人情報です。個人情報を含む情報(PCのファイルなどのデジタルデータも含む)を取り扱う場合には、必ず教員の管理下で行ってください。業務上で、個人情報の取り扱いについて不安を感じた場合には、直ちに事務局に相談してください。

 

成蹊学園の個人情報保護に関する取り組み

 成蹊学園公式サイトでは、「成蹊学園の個人情報保護に関する取り組み」(https://www.seikei.ac.jp/gakuen/about/efforts/privacy/)に、情報がまとめられています。QLAとして勤務に就く前に、必ず目を通しておいてください。


7.災害、その他のトラブルに際して

災害(地震、火災等)に遭遇したら

 業務中に事故や災害に遭遇した場合には、授業担当教員の指示に従って行動してください。担当教員の指示を仰ぐことのできない危急のケースには、事務局への連絡を試みるとともに、自分と受講学生の安全を最優先するように行動してください。

 

地震が起こったときは

 成蹊大学公式サイトの「キャンパスライフ」>「防災マニュアル」(https://www.seikei.ac.jp/university/campuslife/jishin_manual.html)には、それぞれ立場の違う人に向けて、4種類のマニュアルが用意されています。QLAとして授業支援業務に携わる方は、「学生用」とともに、「授業担当者用」(英語版は "For Instructors" )にも、必ず目を通して置いてください。「授業担当者用」は、各教室の教壇にも常設してあります。

 

業務中のトラブル(情報機器)

 業務中に情報機器でトラブルが生じた場合は、軽微で自力対応が可能な範囲のものは対処しても構いませんが、処置が長引く可能性があれば、直ちに担当部署(ヘルプデスク)に連絡してください。

 


QLAとは

QLAとは何ですか。

Qualified Learning Assistant(成蹊大学公認学習補助員)の略です。授業を中心とした教育活動において、教員の補助、授業の活性化に資する学修支援等の教育活動に必要な補助業務を、ファシリテーションスキルなどの専門的な知識をもって行う学生補助員のことをいいます。詳しくは、「成蹊大学公認学習補助員に関する規則」 https://www.seikei.ac.jp/university/pdf/637010.pdf を参照してください。

 

QLAの目的は何ですか。

授業における教育効果を高め、授業補助等を通じて学生相互の成長を図ることです。

 

QLAの活動内容は何ですか。

授業内での主要な役割は、グループワーク、演習及びディスカッションにおけるファシリテーターとしての役割を担うことですが、必要に応じて、プリント配布やマイク回しといった関連する支援も行います。

 

SATAとは何ですか。

SA」は「Student Assistant」、「TA」は「Teaching Assistant」の略です。
SAは学部学生により構成されています。専門知識を享受する立場ではなく、授業のサポートや学生の学修やワークをサポートする存在として位置付けられています。対して、「TA」は大学院生により構成され、専門知識を活かした授業の補助や知識の教授を行います。「TA」は将来の高等教育の担い手を育てるという意味合いも持っています。
このほか、「RA(Research Assistant)」というのもあります。RAは大学院生により構成され、教授の実験の補助などを行います。将来の研究者を育てるという意味合いを持っています。

FDとは何ですか。

FD」とは「Faculty Development(ファカルティ・ディベロプメント)」の略です。簡単に言えば大学の授業を改善する取り組みのことです。

 

ファシリテーター(facilitator)とは何ですか

グループワークなどでスムーズにワークが進むように調整したり、手助けしたりする存在です。あくまでグループ外の第三者としてワークをサポートします。

 

勤務時間の制限はありますか?

1週5コマ以内、1年間(年度単位)の総勤務時間は200時間以内です。

 

時給はいくらなのですか

1,130円です(20237月現在)。授業1コマあたりの勤務時間は、情報基盤科目の場合は100分、情報基盤科目以外の科目の場合は100分の授業+授業支援報告書記入20分」の120分となります。 なお、情報基盤科目以外の科目の場合、事前研修への出席が義務づけられますが、事前研修の時間も勤務時間に計上されます。

 


部活・サークルとの両立は可能ですか。

QLAの中には複数の部活・サークルを掛け持ちしている学生もいます。
自身の時間の都合に合わせて授業支援に入ることができるため、両立は可能です。

 

QLAになったら必ず授業支援に入らなくてはいけないのですか。

都合が合わなければ、入る必要はありません。授業支援の募集は年度(またはターム)ごとに行われていますので、都合のつくときに応募してください。

今は授業が忙しく活動できません。

23年生ではあまり授業支援に入ることができず、4年生になってから本格的に入っている人もいます。自身の都合に合わせて授業支援に入ることができますので、まずはQLAの資格を取ることから、始めてみましょう!

 

自分の所属している学部以外の授業支援に入ることもあるのですか。

あります。専門外となる分野となることがあるかもしれませんが、必要に応じて事前研修の時間が設けられているので、安心してください。

 

自分が履修したことのない授業の支援に入ることはできますか。

入れます。むしろ、自身が受けたことのない授業に入ることのほうが多いかもしれません。