■主催:
成蹊大学Society 5.0研究所
■開催日:
2024年7月13日(土)
■時間:
10:30~12:05
■会場:
成蹊学園本館大講堂
■参加者数:
156名
■主催者代表:
佐藤 義明(成蹊大学Society 5.0研究所所長)
2024年7月13日に東京大学先端科学技術研究センターフェロー・東京大学名誉教授の岸輝雄氏による「科学技術外交と日本の科学技術--仮想・現実空間の融合によるSociety 5.0の実現は可能か」と題した講演会が開催された。講演会では、まず、岸氏の研究が、強度と延性・靭性を高めたフェイルセーフな材料を追求するなかで、材料工学と情報科学を融合させた手法の開発につながったことが紹介され、このような背景で、岸氏自身がSociety 5.0という概念の構築に参画されたことが紹介された。次に、社会科学の対象である外交と自然科学に基礎付けられる科学技術の橋渡しをおこなう科学技術外交という概念が、「外交のなかの科学」・「科学のための外交」・「外交のための科学」という3つの要素で理解されていることが紹介され、初代の外務大臣科学技術顧問として活動された経験が披露された。最後に、日本の科学技術力の劣化に対して、2024年をその再興の年とするために、学術会議の役割も含め、種々の方策が提言された。講演に続き、活発な質疑応答が行われた。
(成蹊大学Society 5.0研究所所長 佐藤 義明)