成長する成蹊大生の図鑑

専門分野での弛まぬ技術の追究がエンジニアとしての素養を育んだ

理工学部 理工学科 電気電子専攻 4年生(2025年度取材時)

2022年度入学

富山県立呉羽高等学校出身

ロボットへの興味から電気電子専攻を選ぶ

ロボットやものづくり全般に興味があり、実際に形にするための専門知識を身につけたいと考え、理工学部理工学科の電気電子専攻を選びました。私たちの学年は、理工学部が1学科5専攻体制になった初年度で、興味関心に合わせて学びを深められるカリキュラムに魅力を感じていたことも理由です。1・2年次は、高校よりも高度になった数学や理科に取り組む一方で、回路やプログラムといったロボットに関わる科目もあり、あらためて自分の興味を再認識できました。ただ、Pythonを使ったプログラミングの授業には、予想していたよりも苦戦。Python自体、触るのがはじめてで、なかなか意図通りにプログラムを動かすことができず最初は難しく感じました。それでも、授業での解説がとてもわかりやすかったので、徐々に理解を深めることができ、学修のペースをつかめました。質問にもいつも丁寧に答えていただけたので、安心して取り組めました。

幅広い学びを経て「ものづくり」への
気持ちを
再確認する

電気電子専攻では、家庭用機器、産業用装置などの製品の制御に必要な制御システムのプログラミングなど、電気工学に関わる領域を幅広く学べます。ロボットへの理解を深めたいという興味の方向性は一貫していたのですが、電気電子専攻の学びはどれもおもしろく、なかなか所属したい研究室を決められませんでした。それでもなんとか候補を絞り、最終的には、「専門科目で身につけた知識を活用してロボットをつくりたい」という気持ちから竹囲先生の研究室を選びました。研究室への所属は3年次の後期からで、入学前からやりたかった本格的なものづくりに取り組めることにワクワクした気持ちでした。

ロボットの目となるLiDARの技術に強い関心を抱く

研究室に所属し特に興味を引かれたのは、LiDARというセンサーの技術。レーザーを照射し反射光が戻るまでの時間を計測して対象物までの距離や対象物の形を計測するもので、自動運転の障害物回避などに応用されています。ロボットにとっては、まさに「目」となる技術で、人間が目で見て情報を得るのとは異なる認識の仕方がおもしろいと思いました。また物を認識して処理する技術は、近年の進化が著しく、「可能性のある分野に挑戦したい」と考えたのも興味をもった理由です。私が卒業研究で取り組んでいるのは、LiDARを重機の自動掘削に用いる技術なのですが、同じ研究室には、ロボットアームや水中ロボットなど、多様なテーマに取り組んでいるメンバーがいて、進捗報告などでどのような工夫をしているか話を聞くのはとても刺激になります。皆が心からものづくりを楽しんでいるのを実感でき、切磋琢磨できる環境には満足しています。

人と社会の役に立つものづくりの意義を実感する

私が取り組んでいる自動掘削の研究は、工事などの作業現場だけでなく、より慎重さが求められる災害現場での活用を目的としています。災害現場では、逃げ遅れた人が瓦礫の下敷きになり動けなくなっている可能性などもありますから、人と物をいかに分けて認識するかといったアプローチが重要になります。LiDARの情報は、何千、何万もの点がかたまりになった点群で表されるのですが、重機は移動して作業を行いますから、リアルタイムで情報を更新していく必要があります。それをスムーズに行うのが課題の一つで、たとえばAという点群を認識した0.1秒後にそれが無いことになっていては、正しい計測ができているとはいえません。そのため、情報をハイスピードで更新しながら状況に応じて数秒間対象を見続けるといった処理が必要になってきます。LiDARのセンサーそのものは確立された技術なので、プログラムでいかに正確かつスムーズな認識ができるシステムを確立するかが研究の肝となります。センサーの情報は、決まった形状で取得できますが、それをどのように活かし重機の柔軟な動きに反映させるかは、完全に研究する者の手に委ねられます。その分自力で取り組まなければいけない領域が広いのですが、ハードルが高いからこそ何とか乗り越えようという気持ちになります。課題と真摯に向き合うことで探究心が、現象を注意深く観察することで対応力がそれぞれ養われたと感じています。また実際に社会で役立つ研究に取り組んでいる充実感があり、それが研究へのモチベーションにつながっています。

学部での研究を大学院で継続し、さらなる成長を
めざす

大学卒業後は大学院に進み、今の研究室で同じ研究を続ける予定です。LiDARの機能を最大限に活かすためには、まだまだシステムをアップデートできる余地があり、そこをさらに追究したいと思ったのと、学生一人ひとりと向き合いサポートしてくれる竹囲先生の下で研究を続けたいと思ったのが、成蹊大学の大学院を選択した理由です。東京都内にありながら緑が多く、都心へのアクセスも便利なキャンパスの環境も気に入っています。まずはLiDARの研究の精度を少しでも上げることを目標に、ものづくりの第一線で活躍できるプログラミングの技術を身につけられればと考えています。研究を通じて培った「世の中の役に立つものをつくる」というエンジニアとしてのマインドを大切に、学び続けるつもりです。

データで見る成長した力

  • ベネッセiキャリア調査2024年度「GPS-Academic」(アセスメントテスト)
    3年生受検データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:34名 全国:72,701名
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2024年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:6名 全国:23,928名
  • 「満足」は、「満足」「とても満足」と回答した割合。「不満」は「不満」「とても不満」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2024年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:6名 全国:24,209名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • ベネッセiキャリア「GPS-Academic」(アセスメントテスト)
    2024年度 3年生受検データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:34名 全国:72,701名
  • 「よくやっていた」は、「とてもよくやっていた」「よくやっていた」と回答した割合です。

※内容は取材当時のものです。