成長する成蹊大生の図鑑

現場主義の学びで培った本質を見る目と
グループワークで磨いた
チームで協力する力を武器に社会へ

文学部 現代社会学科 4年生(2022年度取材時)

2019年度入学

東京都立保谷高等学校出身

アクティブラーニングに魅力を感じ入学を決意

自宅の近くに住んでいる祖母とよく一緒に過ごしていたことから、子どもの頃から自然に少子高齢化の問題に関心を持つようになりました。また高校生になるとSNSを使う友人が増えていったのですが、私自身は何のために何を発信すべきかがわからないうえに、トラブルを回避するための知識にも自信がなかったので、使い始めるのに悩んでしまったことがあります。

そうした経験から、社会問題やメディアに興味の目が向き、大学選びは社会学を学べる学部学科を中心に考えました。その中で成蹊大学文学部現代社会学科を選んだのは、座学の授業だけでなく、コミュニケーションをとりながら学ぶアクティブラーニングが充実しているからです。オープンキャンパスで受けた模擬授業の内容がユニークで、学べるテーマの幅広さを感じたことも、入学への気持ちを後押ししてくれました。

実践的な学びにより「伝える」力を磨く

「アクティブラーニングを通じて実践的に学びたい」という当初の希望に対し、現代社会学科の学びは期待通りでした。印象に残っている授業の一つが2年次に履修した「広告論」。商品やサービスのキャッチコピーを実際に考える課題がとても興味深かったです。2年、3年と学年が上がるにつれて知識のインプットだけでなく考えたことをアウトプットする授業も増え、専門分野の知識とともに相手にわかりやすく伝えるスキルも磨くことができました。3年次の「情報デザイン論」では、自分が好きなショップをイメージし、そのコンセプトや内装のデザインなどを考えて発表する課題に取り組みました。一から自由に考えるという課題はそれまでほとんど経験がなく大変に感じたところもありましたが、きちんとショップのターゲットを想定するなど実践的に取り組んだ経験は貴重だったと思います。試行錯誤を重ねる中でより伝わりやすい表現方法の気づきなどもあり、「どうすれば伝わるか」を考えるための視点も身につけることができました。

グループワークで積極性を発揮し、自身の新たな一面を発見

また、キャリア教育科目の一つとして開講されている「インターンシップ準備講座」を受講。そこではグループで課題に取り組み、最後に発表を行いました。講座は文系・理系を問わず、全学部学科の学生が対象だったため、同じグループになったメンバーはほとんどが初対面。少し緊張しましたが、本番のインターンシップでも初対面の人との協働が求められるので、なんとか適応できるようにと積極的にリーダーシップをとるように心がけました。初対面同士のグループでは、メンバーの個性も得意不得意もわかりません。そこでアイスブレイクの時間を意図的に取り入れ、まずはお互いが話しやすい雰囲気をつくり、そこを土台に課題をスムーズに進める方法を検討する。そうしたプロセスを学内の授業で経験できたのはとても貴重だったと思います。

グループワークで課題を前に進めるためには、司会や書記などの役割を始めに決めなければなりませんが、面識のない者同士の場合、誰かが第一声を発するまでに時間がかかってしまうことがあります。私が実際にインターンシップでも実践したのは、積極的に自分から話を切り出すこと。勇気を出して一声目で「私が司会をします」と名乗り出ると、次々とメンバーが他の役割に立候補してくれる流れができ、スムーズに課題が運ぶケースが多かったです。元々私にはグループの中でサポート役に回るのが合っていると思っていたのですが、自分の新しい面を見出せたという点でも、準備講座とインターンシップの経験は意義があったと感じています。

実地調査を通じ、事実を見極める大切さを学ぶ

現代社会学科では、任意の社会調査士課程も履修していました。きっかけは、授業内容そのものに興味があったのと、卒業論文の調査に活かしたいという思いからでしたが、インタビューなども含めたフィールドワークを行い、自分たちで立てた仮説と照らし合わせる意義を実感することができ、予想以上に実践的な学びを経験できたと感じます。調査結果が仮説に沿うものであれば、立証するための重要な根拠になりますし、逆に予想外の結果が出た場合は、原因をしっかり追究することで、より深い考察を得られます。

卒業研究では「子どもの貧困」について、フィールドワークを交えて研究を行っています。文献での調査も行いますが、教科書に書かれた内容は時間とともに古くなります。文献で過去もしっかり学んだうえで、その延長にあるリアルを見る姿勢を大切にしながら学んでいます。今の情報はメディアを通して知ることもできますが、メディアで伝えられているのが一面だけでないか、偏って伝えられていないかという視点も重視して取り組んでいきたいと思っています。

大学で培った力を武器に社会へ

卒業後は食品メーカーに就職する予定です。まだどのような職種に就くかはわかりませんが、現代社会学科の学びを通じて培った問題の本質を見つめる姿勢や実践的な学びによって養った周囲に働きかける力を活かし、人々の「食を通じた健康づくり」を支えていきたいと思っています。

データで見る成長した力

  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:23名 全国:28,491名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • ベネッセiキャリア「GPS-Academic」(アセスメントテスト)
    2022年度 3年生受検データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:72名 全国:63,957名
  • 「①とても役に立っている/②まあ役に立っている/③あまり役に立っていない/④まったく役に立っていない」のうち「①とても役に立っている」「②まあ役に立っている」と回答した割合。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:23名 全国:28,494名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:23名 全国:28,489名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。

※内容は取材当時のものです。