理工学部紹介

理工学部の特色

未来が「新しい理系」を
求めている。

急速な技術革新、自然との共生、そして持続可能な社会の実現…。
特定分野に限られた能力では、今後の複雑な課題に対応するのは難しいと考えられています。2022年度に設置される新しい成蹊大学理工学部では、課題解決に向けて自分のビジョンを提示し、新たな価値を創造する「新しい理系」を養成するために、次の3つを「新しい理系」の資質と捉え、新しい学びを実現していきます。

専門性×融合分野

高度な専門性と
他の理系分野を融合させて
新しい価値を創造できる

専門性×融合分野のイメージ

例えば…
別室からデータ管理を可能にすることで、工場を無人化し生産性の飛躍的な向上と人を危険にさらさない現場を実現

専門性×ICT

ICTを駆使して
社会の変化に最適なカタチで
専門性を発揮できる

専門性×ICTのイメージ

例えば…
生活環境のICT化と高齢者思いのインタフェースで24時間自宅にいながら行政サービスを利用可能に

専門性×コラボレーション

他の専門性を持った人々と
連携して
社会課題を解決できる

専門性×コラボレーションのイメージ

例えば…
イベントのプロフェッショナルとビッグデータの研究者が連携してデータを基に効果の高い地域振興施策を立案

理工学部学びの特色

専攻分野を深く、
融合分野を広く、学べる

1学科5専攻

学問分野を明確にした5つの専攻(データ数理専攻 / コンピュータ科学専攻 / 機械システム専攻 / 電気電子専攻 / 応用化学専攻)を設置。自分に合った専攻分野で深い専門知識を身に付けます。さらに専攻の垣根を越えて融合分野の科目を履修し、学びの幅を広げます。

データ数理専攻

現実問題のよりよい数理モデル化を考えるモデリング手法、数理モデル化した問題を解くアルゴリズムや最適化手法、様々なデータを分析して利用する手法を基礎から応用まで学びます。

コンピュータ科学専攻

PC・サーバ・IoT・スマホなどのコンピュータを扱うためのソフトウエア技術を身につけるとともに、画像・映像・音声・テキスト・対話を処理するためのAIを駆使したメディア技術を学びます。

機械システム専攻

強度と耐久性、環境や快適さなどを考慮した機械システムの技術と、人・モノ・お金・情報などが関わるシステムをより良く機能させる方法について学びます。

電気電子専攻

電気電子・機械制御・情報処理を有機的に網羅した充実のカリキュラムにより、社会・産業・情報基盤を支える理論と実践を学びます。

応用化学専攻

健康・医療を拓くライフイノベーションと、持続可能な社会を拓くグリーンイノベーションに貢献する人材育成を見据え、ITを活用した化学の学問探究と社会への応用を学びます。

時代のニーズを捉えた
専攻融合型の先進教育

特別プログラム

学修意欲の高い学生を対象に、各専攻分野にとらわれない社会的要請の高いテーマについて重点的に学びます。異分野からの視点による気付きや、異分野の意欲の高い学生との知的な交流を通して、社会で活躍するための視野や柔軟な発想を養います。

経営科学プログラム

企業活動(経営)に科学的方法を活用し解決する経営科学の素養を身に付けます。

キーワード:
企業/経営/経営工学/人間工学/生産工学/AI(人工知能)/IT

生命科学プログラム

高齢化社会に重要な健康・医療の理解に資する生命科学の素養を身に付けます。

キーワード:
健康/医療/創薬/高齢化対策/感染症対策/バイオテクノロジー/食品

教育手法プログラム

次世代教育に重要なICT等を活用した教育手法の素養を身に付けます。

キーワード:
教材開発/ICT/ディープ・アクティブラーニング/ファシリテーション技術

企業や地域と連携して
実践力を鍛える

連携プロジェクト

「連携プロジェクト」科目では、専攻間の垣根を越えて学生同士が協働し、企業や地域における課題をチームで解決するための実践力を磨きます。

Pickup 科目紹介

連携プロジェクトⅠ

自ら課題を発見して解決できる人材となるには理論と実践を両輪として学修することが不可欠である。この科目は、理工学部の5専攻で学ぶ理論を基に、多様な連携によって実社会の課題解決に取り組む実践的な教育プログラムである。その対象はSDGsに関連する世界的共通課題、Society 5.0など新たな社会像構築といった学際的課題、また近年盛んに開催されている各種コンテストなどである。本学は歴史的にも産業界や地域自治体との繋がりが深い。またワンキャンパスであるという特徴がある。これらを最大限に生かし、こうした課題に地域連携、企業連携、文系学部連携などによる多様な「知のコラボレーション」で臨む。

連携プロジェクトⅡ

自ら課題を発見して解決できる人材となるには理論と実践を両輪として学修することが不可欠である。連携プロジェクトIIでは、連携プロジェクトIに続いて、理工学部の5専攻で学ぶ理論を基に、多様な連携によって実社会の課題解決に取り組む。連携プロジェクトIではプロジェクト全体の準備期間と位置付け、チームビルディング、役割分担、課題に関する調査に取り組み、プロジェクト全体の計画を立て一部を行動に移した。そこで、連携プロジェクトIIではこれらの計画を遂行する。このとき、メンバ間および連携先との意思疎通や合意形成、プロジェクトの進捗管理やPDCAサイクルなどについても実践的に学びつつ、最終的にコンテスト参加、連携先への成果報告を完遂する。

高度な専門性とICTで
課題を解決する

ICT活用力

すべての専攻で確かなICT活用力を身につけます。各専攻の専門知識とICTを高度に駆使して、実社会における課題を解決できる力を養います。

Pickup 科目紹介

プログラミング基礎

パソコン教室でのプログラミング演習を行う。インタプリタ型のプログラミング言語として世界で使われている Pythonを用いてプログラミングの基礎を修得するとともに、実社会の問題をプログラミングにより解決するための手法について理解する。基礎的な数学の演算から始めて、データの可視化の方法や統計量の扱いを学ぶ。以下を目標とする。1) Webベースのノートを使い、メモとプログラムを整理する方法を修得する。2) Pythonにおけるデータ型の違い、繰り返し実行、条件による分岐実行、関数を理解する。3) Pythonによる基本的なプログラムの作成ができるようになる。

コンピュータ基礎

コンピュータは大規模なデジタルシステムである。コンピュータや周辺機器およびネットワークの活用方法を身に付けるためには、その動作原理を理解しておくことが大切である。1年次に開講される各種プログラミング科目を通じて身に付けているプログラミング技術とも関連して、情報を表現するための基本的な要素技術、および情報の伝送や計算処理を実現するための基本的な要素技術の中から以下の事項を習得する。1) コンピュータの大まかな構成要素、オペレーティングシステムやアプリケーションなどのソフトウェアの役割を理解することができる。2) 情報の2値化の基礎、数値・文字の情報表現方法、および情報の符号化、情報量、データ圧縮の基礎を理解し、身近なデータを具体的な2値化情報で表現することができる。3) ブール代数と基本的な論理ゲートを理解し、要求された入出力条件に合わせて簡単な組み合わせ論理回路を設計することができる。

データサイエンス応用

データサイエンスには様々な応用分野があり、扱うデータや利用法によって分析手法は大きく異なる。本講義では、機械学習入門で修得した機械学習の手法や統計分析入門で修得した統計分析の手法が、実際に社会でどのように応用されているのかを学ぶ。また、これまで学修した内容を発展させた機械学習手法や統計分析手法を学ぶことで、データサイエンスの知識・技術をさらに深める。これらの目標を達成するために、PythonやRを用いた演習も講義内で行う。

人工知能

人工知能とは、問題解決、知識、推論、言語、学習等、人間の知的な活動・行動をコンピュータで実現しようとする学問である。人工知能研究は大きく2つのアプローチから取り組まれてきた。1つは、記号論的アプローチである。探索アルゴリズム、論理的推論、プランニング等がこのアプローチによる研究である。もう1つは、近年大きく進歩した機械学習やデータマイニングの手法を取り入れた大規模データに基づく統計的アプローチによる人工知能研究である。本講義では、記号処理的人工知能と統計・機械学習の手法を用いた人工知能の両方を概観し、人工知能に関する基礎的な知識を幅広く身に付けることを目標とする。具体的には以下を達成目標とする。1) 探索アルゴリズムを用いた問題解決やプランニングの手法を理解し、小規模な問題空間に適用することができる。2) 代表的な機械学習の手法の基礎を習得し、簡単なデータを用いて予測や分類の計算ができるようになる。

理系人財としての
基礎を固める

理工学基礎力・
社会人基礎力

数学・物理・化学・生物といった理工学の基礎力だけでなく、読解力、文章作成力、プレゼンテーションスキル、コミュニケーション力といった社会人基礎力も鍛えます。

Pickup 科目紹介

微分積分学Ⅰ

1変数関数の微分積分についての講義を行う。数列や関数の極限の扱いからはじめ、様々な連続関数の性質およびその微分法について述べる。微分法の応用として、関数の極値の求め方やグラフの描き方、不定形の極限を求めるためのロピタルの定理、関数を多項式によって近似するテイラーの定理を扱う。積分法においては、置換積分法、部分積分法などの不定積分の基本公式からはじめ、有理関数の不定積分について扱ったのち、無理関数、三角関数の不定積分を有理関数の不定積分に帰着させ求める方法を紹介する。さらに定積分を定義し、その計算法を扱う。

線形代数学Ⅰ

行列とその演算、行列式の演算と計算、およびそれらの連立一次方程式への応用を学修する。2次正方行列を題材に線形代数の一端に触れたのち、一般の行列の演算からはじめ、行列の簡約化や階数、および連立方程式の掃き出し法による解法や逆行列の求め方を学修する。さらに正方行列に対して行列式を定義し、行列式の基本性質、計算法を学修する。さらに余因子展開による行列式の計算、余因子行列を用いた逆行列の求め方、行列式を用いた連立1次方程式の解法、行列式の因数分解について学修する。

アカデミックスキルズⅠ

本科目は、文章読解・作成能力、基礎的データ分析、図解力といった学術活動のための基礎的リテラシーを身に付け、論理的思考を養う土台作りをするためのものである。自分の考えを文章や図・表で的確に伝え、また逆に、文章や図から相手の考えを正確に理解することができるようになることを目標とし、具体的に以下の力を身に付ける。1) 文章を正確に読み取ることができ、さらに、そこから論理的に導かれることを理解できる。2) 的確な文章(2つ3つのパラグラフからなるA4で1ページ弱ほどの文章)を書くことができる。3) データに応じて適切なグラフを作成することができる。 また、自分の考えを図でわかりやすく説明することができる。

PBLⅠ

機械システム・電気電子・コンピュータ科学・データ数理・応用化学のそれぞれの研究分野において、研究活動の基本として必要となる実験の立案・計画・実施・考察そしてレポート作成方法を学ぶとともに、具体的なテーマを設定した活動により学修を進める。専攻によってはフィールドワークを伴うもの、関連研究に関する論文調査に基づく研究動向調査や、定量評価などが設定される。実際の内容を体験として習得するために、グループワークを基本として、それぞれに応用テーマを設定し、問題解決を図りながら模擬プロジェクトを実施する。

成蹊大学ならではの

文理融合
ワンキャンパス

文系学部(経済・経営・法・文)と同じ吉祥寺のワンキャンパスで4年間学びます。文系の学生とともに行う授業や課外活動を通して多角的な視野を養います。

副専攻制度

副専攻制度は、所属学科の専門教育に加え、学生の多様な関心や目的に応じて、一定の系統的なまとまりをもって様々な知識を学修できるようにする仕組みです。ワンキャンパスにすべての学科が集まる成蹊大学の利点を活かし、専門的知識を体系的に学修することができます。

成蹊教養カリキュラム

学生が自らの観察力を研ぎ澄まし、自然界や社会の複雑な事象を解き明かす、本物に触れる学修が成蹊教育の原点です。その伝統を受け継ぎながら、言語力や情報力、アカデミックな思考力を高めていくために「成蹊教養カリキュラム」がつくられています。

丸の内ビジネス研修(MBT)

約7カ月間かけて行う学部横断型の産学連携人材育成プログラムです。研修や討論においては文系・理系の学生が一緒に取り組みます。異なる考え方や専門分野への相互理解を深め、協働して課題を発見、解決する力を身に付けます。

課外活動

成蹊大学では約90の正規クラブと、約70の届出団体(サークル)を、学生が主体的に運営しています。キャンパス内に部室棟・スポーツ施設が併設されており、学業と両立しやすいのも大きな魅力。全学部ワンキャンパスなので、学部・学科、学年の枠を超えた幅広い交流が生まれます。