理工学部紹介

学部長挨拶

「新しい理系の知」の
創生を目指して

理工学部長 小池 淳

成蹊大学理工学部は、2022年4月、『成蹊理工学部Reboot 2022』として再始動いたしました。従来の3学科体制を発展的に組み替え、新たに1学科5専攻体制(データ数理専攻、コンピュータ科学専攻、機械システム専攻、電気電子専攻、応用化学専攻)として生まれ変わりました。 学問分野を明確にした堅固な専門知識を修めて学生の専門性を確立するとともに、専攻間の垣根は低くして、いわゆる「縦割り型」ではない様々な学際・融合分野の学びにも力を入れています。

急激に変化する社会と予測困難な未来に対応した学びを実現し、未知の社会課題を果敢に乗り越えていく「新しい理系の知」の創生を目指しております。

「知」とは何でしょうか?一つ目は、「知の発見」です。これは、理学分野における自然法則の発見や原理の探求などに相当します。二つ目は、「知の創造」です。これは、すでに存在している知を組み合わせ発展させることで新しい価値のある知を創造することです。例えば、新しいモノづくりなどが相当します。3番目の知は、「知の伝達と活用」です。知を多くの人と共有・活用することで、新たな知や価値を生み出すことです。ICTやビッグデータ解析などのデータサイエンスがこれに当たります。実際には、これらの「3つの知」が有機的に組み合わさって「新しい理系の知」が創生されます。

私たち理工学部では、これらの3つの知に着目して、教育研究を進めていきます。

ところで、「教育」は英語では、「Education」になりますが、この単語には、「生まれつき備わっているものを引き出す」という意味も含まれているそうです。また、「研究」は、「Research」となりますが、こちらも語源の一つとして、キリスト教的に言えば、「神が創ったこの世界を人間が再び探索する」という意味があるそうです。

成蹊大学の創立者である中村春二先生が掲げた「自発的精神の涵養と個性の発見伸長を目指す真の人間教育」という理念に通じるところがあり、とても興味深いです。

理工学部では、講義形式に加えて演習や実験など自らが主体的に考えて積極的に取り組み参画する実習・実験の科目を多数準備することで、上述の意味での教育研究活動を実践しています。

最後に、皆さま方と一緒に「新しい理系の知」を創生できること心から願っております。