企業経営と関わる広範な知識と
クリティカルシンキングを力に
憧れのアイドルプロデュース業
へ近づく
経営学部 総合経営学科 3年生(2022年度取材時)
2020年度入学
千葉県立国分高等学校出身

企業経営に関わる分野を幅広く学べるカリキュラムに引かれ入学
成蹊大学を志望したのは、大学説明会で上田泰先生の体験授業を受けたことがきっかけです。私には、アイドルのプロデュースに携わるという目標があり、漠然とですが、「経営学」がその実現の力になりそうなイメージをもっていました。
上田先生は消費者行動や組織行動を専門にしていますが、アイドルも研究対象と考えていて、アイドルを事例にした体験授業の内容は「正に私が求めていた学び」だと感じました。また私は心理学にも興味をもっていたので、副専攻制度等によって心理学も含めた多様な分野を幅広く学べるカリキュラムも魅力的だと感じました。
問題の「見えにくい側面」を見出す力が
磨かれた
総合経営学科では1年次からゼミがあり、レポートの書き方や議論のしかたといった基礎を入学直後に学べたおかげで、大学での学修のペースを早期につかめたと実感しています。また豊富なグループワークの機会を通じて、物事を表面的ではなく批判的に考える、クリティカルシンキングが鍛えられたと感じています。私には「何か忘れていることがないか」と気になってしまう心配性な面があり、グループで課題を進める中で、議論されていない論点がないかなど、抜けや漏れがないかをいつも気にしていました。最初は性格的にそうしてしまうだけだと自覚していたのですが、専門的な内容の課題に何度も取り組む中で、他のメンバーが気づかないような矛盾を見つけグループに貢献できた機会などもあり、批判的に物事を見る視点が身についたことを実感するようになりました。自分の意見を言葉にしたり、文章にまとめたりする機会も豊富にあり、表現力も磨くことができたと感じています。
売る側・提供する側の視点を実践的に学修
総合経営学科には、マーケティングや行動心理など、私の目標の実現につながりそうな分野の学びが多くあると感じています。
マーケティングの授業では、実例を通して物が売れる仕組みを学びました。小売店の商品陳列一つをとっても、購買意欲を刺激するためのさまざまな工夫が施されていることがわかり、考えられている視点の多さや戦略の緻密さに驚きました。
行動心理の授業では、アイドルグループを例に、組織の中で発生しやすい人間関係について考察。社会に出てマネジメントをする立場になった際に気をつけなければいけないことを具体的に学べました。
授業では、普段使っている商品やサービス、楽しんでいるコンテンツなどが多く登場しますが、売る側・提供する側の意図を具体的に学ぶ中で、それらを消費者の立場でしか見ていなかったことを実感しました。「会社を経営すること」や「ものを売ること」のおもしろさと難しさを同時に学べる環境は、目標の実現に近づくうえで、とても有意義だと感じています。
パッケージの「色」が商品に与える影響を考察
入学前から憧れていた上田先生のゼミに今年から所属し、現在は商品パッケージの色に関する研究に取り組んでいます。パッケージの色を変えたときに、商品への印象はどのように変化するのか、購買意欲にどのように作用するのかといった考察を、過去の研究データも参考にしながら行っています。現在メインにしている研究対象は缶コーヒー。通常はコーヒー豆のイメージから茶色や黒が使われるケースが多いのですが、パッケージの色を操作することで、中身の味に対するイメージが変わることがわかり、色一つでこんなにも「感じ方」が変わるのかと、驚きを感じながら研究を進めています。この研究では、アンケートの分析に専門的な統計ソフトを使用するため、難しく感じることもありますが、分析手法の本当に高度な部分については、先生がサポートしてくださるので、研究の精度を高めることに集中して取り組めています。
理論と実務を行き来する学びで目標に近づく
目標の実現に向けて、学生のうちに少しでもエンターテインメント業界の実務を間近に見たいと思い、舞台や映像を手がけるプロデューサーのアシスタントのアルバイトをしています。
チケットの販売戦略など、実際のプロモーションを目の当たりにする機会も多く、授業で学んだ理論がどのように現場で活かされているかを学ぶことができ、貴重な体験を得られていると感じます。実務を知るにつれて、「自分が進みたい道」の大変さを感じることも多々ありますが、学修と現場体験を通じて着実にステップアップできていることに充実感を感じています。私がこれまで消費者として楽しませてもらったように、プロデュースの仕事を通じて、たくさんの人に元気や癒やしを届けられるようになれたらと思っています。

データで見る成長した力
※内容は取材当時のものです。