成長する成蹊大生の図鑑

ゼミや部活での積極的な対話が、
自分の意見を伝える力の成長につながった

文学部 国際文化学科 4年生(2022年度取材時)

2019年度入学

私立川村高等学校出身

1年次からゼミでたくさんのアウトプットを経験

留学を経験し海外にたくさんの友人がいた姉への憧れと、幼少期からハワイ発祥のフラダンスに親しんできた経験から、大学では海外の社会や文化について学びたいと考えていました。文学部国際文化学科を選んだのは、少人数で落ち着いた雰囲気を魅力に感じたからです。

実際、1年次から少人数のゼミがあり、先生と近い距離で学べたことは、4年間で成長できた大きな要因だと感じます。ゼミではレポートや発表などアウトプットの機会が多く、自分の考えをまとめるトレーニングができたとともに、高校までの授業ではあまり経験してこなかったレポートなどで文章を書くことや人前で話すことに慣れ、大学で学ぶための土台を早期に築けたと感じています。

結論から述べる話し方を修得し、伝える力に自信をつける

元々人前で話すことが得意でなかったので、自分の考えを話して伝えるのは、最初なかなかうまくできませんでした。上達のきっかけになったのが、最初に結論を述べてから理由を説明する話し方を学んだこと。意識して実践したことで、周りの反応から以前よりも伝わるようになったことを実感でき、徐々に自信もつきました。2年生になってからは、グループワークなどで積極的に発言することも心がけました。新型コロナウイルスの感染が拡大すると授業がほぼオンラインになったのですが、オンラインでのコミュニケーションは、リアルの時以上に、会話の空白が気になってしまうもの。それが耐えられなくてより授業での発言が積極的になったという、逆境をモチベーションに変えた部分もあります。

たくさんの知見に触れながら瞬発的なアウトプットを経験

国際文化学科には、世界のさまざまな地域について深く学ぶ授業があり、視野が大きく広がったと感じています。例えば歴史を学ぶ授業は、高校では簡単に説明、あるいは省略されていた部分にも焦点を当てます。主要とされる出来事の裏でマイノリティとされる人々がどのような状況に直面していたかなど、高校で授業を受けていた際には想像が及んでいなかった事実を知ることができます。興味の幅が広がった分、どのようなテーマについて卒業論文を書くか本当に迷いましたが、最終的にはアメリカの有名テーマパークを消費文化の一つとして捉える切り口で取り組むことにしました。

私がゼミで師事している中野由美子先生は、アメリカ社会史がご専門で、社会問題から地域の文化まで、ゼミでは幅広いテーマを研究対象にしています。お互いの卒業論文について進捗や疑問などをフリーに話すブレインストーミングを頻繁に行っているのですが、私とは異なるテーマについて研究している仲間の話を聞いて知見が広がるだけでなく、互いの研究について質問しディスカッションするプロセスを通じて、その場で考えて話す力が磨かれました。学修を通じ、しっかりと準備してプレゼンテーションするスキルに加えて、そうした瞬発的なスキルを磨けたことは、社会でさまざまな形のコミュニケーションに適応していくうえでためになったと感じています。自分では気づけなかった視点を加えて研究の精度を高めるという点でも、ゼミでのブレインストーミングは糧になっています。

多様な価値観に触れながら協働する力を修得

また成蹊大学の4年間では、コミュニケーション能力を磨くのと合わせて、コミュニティを広げることができたと感じています。私が通っていた高校は女子校で、近い価値観を持った友人で固まって行動することが多かったのですが、大学では授業だけでなく学生生活でも積極的に交流することを心がけ、さまざまなタイプの人たちと親交を深めるようになりました。特に所属していた映画研究部では、他学部の学生も多い環境で副部長を務め、多様な個性をもった学生が集まる環境でお互いを尊重しながら協働する貴重な体験ができました。学生同士の交流を通じて多様な価値観に触れられるのは、文系理系を含めた全学部の学生がワンキャンパスで学ぶ成蹊大学の特長の一つだと思います。

積極性を発揮することが大学で成長するカギになる

インターンシップや採用試験の面接、グループディスカッションでは、国際文化学科の学修を通じて、アウトプットする力を鍛えたからこそ考えをうまく伝えられたと感じた瞬間が何度もありました。始めに結論から述べる話し方もそうですし、予想外の質問に対しその場で考えて答えられたことも、自分の意見をまとめ発信する機会が豊富にあったからこそだと思っています。

ゼミや課外活動での協働も力になりました。新型コロナウイルスの影響で、2、3年次の授業はオンラインが中心でしたが、オンラインでうまく意思を疎通するスキルを身につけられたことも、結果としては不幸中の幸いだったと思います。また、安心して自分をさらけ出せる雰囲気があり、学修にも人にも積極的になれたことが、さまざまな成長の原動力になったと感じています。

データで見る成長した力

  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:18名 全国:28,494名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:18名 全国:46,483名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:18名 全国:28,491名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:18名 全国:28,613名
  • 「あった」は、「ときどきあった」「ひんぱんにあった」と回答した割合。「なかった」は「まったくなかった」「あまりなかった」と回答した割合です。

※内容は取材当時のものです。