成長する成蹊大生の図鑑

「できた」を繰り返す度に知見と視野が広がり、
柔軟に発想する力へつながった

法学部 政治学科 4年生(2022年度取材時)

2019年度入学

埼玉県立不動岡高等学校出身

政治学への興味と、成長への予感が入学の決め手

子どもの頃に何となく国会中継をテレビで観ていて、そこから「政治」に興味を持つようになりました。当時は議論の内容までは追いかけられていなかったのですが、議員の方が時に感情的になって真剣に自分の主張を繰り広げていた様子が印象に残っています。それから、学年が進む中で、公民を学ぶようになると徐々に内容も理解できるようになり、「政治学」への具体的な興味につながっていきました。

成蹊大学を選んだのは、関東地方では意外と数が少ない「政治学科」を設置していることが大きかったです。それに、理系も含めたさまざまな学部がワンキャンパスにある環境、教職課程のサポート、丸の内ビジネス研修(以下MBT)をはじめとした独自のプログラムも魅力に感じました。最終的には、さまざまなチャレンジを通じて成長する自分をイメージできたことが入学の決め手になりました。

「自分の言葉にする」生みの苦しみが表現力を研ぎ澄ます

インプットが中心だった高校までの学びに対し、大学では、レポートなどでアウトプットする機会が多くなります。1年次で特に印象的だった授業が「フレッシャーズ・セミナー」と「社会科学方法論」。どちらも新書についてレポートをまとめ、議論をするスタイルで、アウトプットをするために、実際に伝えるよりも多くの情報をインプットし理解を深めておかなければならないことを痛感。初めはレポートでも議論でも思ったように自分の言葉で表現できませんでしたが、指定された新書以外からも関連する情報を収集するなどの工夫をし、徐々に自分の見解を加えた主張の組み立てができるようになりました。また、期日までに高いレベルに応えるための準備をしていく中で、物事を計画的に進める力も身につきました。

専門科目の知識と現実の問題が実感として結びつく

政治学科では、社会に存在するさまざまな問題に関する理解を深めることができました。授業を通じて多様な知見に触れただけでなく、ゼミで厚みのあるアウトプットをするために情報収集したことも、実際に起こっている問題にアンテナを張るきっかけになりました。特に強い関心を抱いたのは、労働問題。女性の管理職が少ない状況を組織の一員として考えているアルバイト先の友人、両親が自営業を営む友人の話などから、授業で取り上げられる問題の一つひとつに当事者がいることを実感しました。そこから同一労働同一賃金やブラック企業の問題にも注目するようになるなど、実感が問題への関心に結びつき、さらに同じ分野の問題にアンテナを張ることで興味が派生していく学びを数多く経験。ニュースを見るときに、自然と複数の視点から問題を考えられるようになったのも、興味のあった国内政治だけでなく国際政治にも注目するようになったのも、このような学びの成果だと考えています。

積極的なチャレンジが多面的な成長につながる

教職課程やMBTにチャレンジしたことも、私にとっては成長につながる貴重な経験でした。高校時代までの私は、何かやりたいことがあっても、どこか萎縮して行動できないところがありました。そうした自分を大学で変えようと積極的に行動した結果、「できた」ことが自信になり、「できた」喜びをもっと味わいたいという気持ちが生まれ、それが次の行動へと発展。そうしたサイクルが成長の原動力になったと感じています。実際にMBTでは、他学部の学生との協働を通じて、チームで結果を出すためには、個性の融合がカギになることを学びました。積極的な姿勢を大切にしたのは、大学だけではありません。アルバイト先のカフェで難度の高い昇格試験に挑戦し合格できたことも、「できる」自信につながる貴重な経験でした。

自ら行動し吸収する姿勢が、柔軟なものの見方を育む

成蹊大学には、視野を広げ成長するための刺激がたくさんあると感じています。少人数で先生との距離が近い環境は、それだけたくさんの知見に触れる機会につながりますし、ワンキャンパスでさまざまな専門分野を学ぶ学生と交流することで、価値観や考え方の多様性を肌で知ることができます。私が教職課程を履修したのは、最初は教員という選択肢もあったからですが、一般企業をめざし就職活動を始めた後も、最後まで受講し、教員免許の取得を目指しました。教職課程の履修は、学校で教壇に立つために必須ですが、「そのまま先生になる」だけがその意義ではないと考えています。変化の著しいこれからの社会では、社会人がその社会経験を活かして教育に参画するという取り組みも考えられますし、また教職課程で培った「教育する」ノウハウを企業での人材育成に応用することも可能です。こうした発想ができるようになったのも、多様な刺激のある成蹊大学で積極的に学んだからこそだと思っています。

大学卒業後は、家電や社会インフラに関わる機器を扱うメーカーで働く予定です。企業というフィールドでも、自分の可能性を信じ、何事にもチャレンジする精神と、さまざまな課題にアンテナを張る姿勢を大切にし、自分の関わる事業を通じて社会に貢献していきたいと考えています。

データで見る成長した力

  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:40名 全国:28,489名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:40名 全国:46,466名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:40名 全国:46,502名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アセスメントテスト)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:40名 全国:28,491名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。

※内容は取材当時のものです。