図書館案内

図書館長からのメッセージ

館長

北川 徹

法学部教授。専門は、商法・会社法。現在は、日本私法学会、日本海法学会(理事)に所属する。担当する授業科目は、商法Ⅰ(会社法)、商法Ⅲ(商法総則・商行為法)など。また、2・3年次生向けに演習「起業家体験プログラム」を開講しており、創業支援を手掛ける武蔵野市内のインキュベーターや企業経営者等と連携したアントレプレナーシップ教育を実践している。学内では法学部法律学科主任、大学評議員、学生サポートセンター長を歴任。

Society5.0時代の
情報図書館のあり方

かつての図書館のイメージといえば、紙媒体の書籍や雑誌などを所蔵し、それらを閲覧する場でしたが、情報通信技術の目覚ましい発展や2020年以降の新型コロナウィルス感染症の拡大を契機に、図書館のデジタル化の流れが急速に進行しています。成蹊大学情報図書館では、コンテンツのデジタル化や情報ネットワークの整備を進め、大学内外から最新の情報にアクセスし、利活用できる環境の構築に取り組んでいます。

他方で、成蹊学園は「緑䕃堂文庫」の理念を大切にしています。成蹊大学情報図書館の2階エントランス左手には「緑蔭堂文庫」と書かれた横額を目にすることができます。緑蔭堂文庫は、1938年に成蹊高等学校(旧制)の図書館として開設されましたが、その名称は、当時の岩崎小弥太理事長が自身の句集『巨陶集』の中の「緑蔭清風筧の音のありところ」から付けられました。青葉の茂った木陰で清らかな風を感じながら読書することができる最適な場所を表しています。  DXの推進によって、今後の図書館の機能は大きく変わることでしょう。しかし、物理的な場としての機能がなくなるわけではなく、むしろ、人とモノや情報が繋がり、新たな価値が生まれる場として図書館には大きな可能性があります。仮想空間と現実空間を高度に融合させることにより人間中心の社会を目指すSociety5.0に向けて、成蹊大学情報図書館は、緑蔭堂文庫の理念を継承しつつ「知の拠点」としての役割を積極的に担っていきたいと考えています。

利用者のニーズに応える
多機能なエリア

成蹊大学情報図書館は、成蹊学園創立100周年記念事業の一環として、2006年9月に開設されました。約55万冊を収蔵できる開架書架を備えているほか、最大72万冊を収蔵できる自動書庫が稼働しています。当館は、成蹊高等学校の卒業生で、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を2014年に受賞された坂茂氏の設計によるもので、その外観については、学園本館(1924年竣工)の設計に採用された黄金比を研究され、全体の調和を図っているとのことです。

館内は、利用目的に応じた様々なエリアから構成されています。エントランスの向かい側には、利用者が自由に歓談できる「リフレッシュエリア」が設けられています。建物の中に入ると、広大な吹き抜けのアトリウム(閲覧スペース)とその南北には5層からなる開架書架があります。各階のアトリウムでは、新着図書や就活応援図書、書評コンクール受賞作品の展示など、様々なイベントや企画展示も行なっています。

アトリウムで一際存在感を放っているのが5つの球体型のグループ閲覧室「プラネット」で、ゼミのディスカッションなどで利用されています。また、各階の書架を取り巻くように配置された「クリスタルキャレル」は、全部で266席ある個室閲覧室で、図書の閲覧はもちろんのこと、学期末試験の準備やレポート・論文の執筆など、多くの学生によって利用されています。そのほか、語学力の向上に役立つ多読コーナー(2階)や、館内にある映画や貴重な映像等を視聴できるメディアルーム(4階)を備えています。

アトリウムにある座席にひとたび腰を掛けると、建物の東西に面した大きなガラス窓を通して、学園の歴史を紡いできた本館や欅並木を眺めることができます。桜が花開く春や新緑の夏、紅葉に彩られる秋、時には雪に覆われる冬と、その移りゆく風景を感じながら、館内のお気に入りの場所を探してみてはいかがでしょうか。

成蹊大学図書館

TEL:0422-37-3544

(平日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜12:00)

Email:lib@jim.seikei.ac.jp

お問い合わせはなるべく Email でお願いいたします

〒180-8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1